伊勢町海岸みうらボート カレイ釣り
当日彼は千葉県市川市から始発に乗って馬堀海岸駅で待ち合わせ。ボート出航可能時間が午前7時からだからちょうどいい。天候は薄曇りで風は北東の微風。朝のうちは若干波だっていたが、徐々に凪いできて晴れ間も出てきてポカポカ陽気に。
受け付けで最近の釣況を店主に聞くと「ポツポツと釣れていますが、釣れる人と釣れない人がハッキリしています。釣れる場所はノリ棚の周辺から少し離れた場所がいいでしょう」という。実は筆者も約4年ほど前にここ伊勢町海岸でカレイを釣っている。そのポイントはまさにノリ棚の角地から少しだけ離れた赤旗のたなびく浮標の近く。水深は10〜11mだ。海底は砂泥帯が中心だがわずかに海藻の切り株が点在する感触がある。
ボート乗り場から漕ぐこと約10数分。北東風の風向きを考慮してゴロタ石のアンカーを投入すると、うまく流されてノリ棚の角地のブイと赤旗ブイの浮標の中間付近に固定できた。水深は11mで釣り開始。
早速、カレイ針12号にアオイソメを房掛けにしてボート直下とチョイ投げの2本を投入してアタリを待つ。皆川君は早々に竿3本をセットして置竿に。静かにカレイからのアタリを待つ。彼のロッドは6フィートのライトジギング用に小型両軸リールの組み合せ。シロギス用片天秤にオモリは15号にハリス2号80cm2本針(流線10号)をメインに使っていた。本来なら良型カレイが釣れるこの時期はハリス3号が理想。海面で暴れてハリス切れのバラシを筆者は2回経験しているからである。
当日の潮回りは小潮で午前11時27分頃に満潮になる。上げ潮を中心に狙うことになる。カレイの時合は一般的に潮変わり前後1時間と言われている。のんびりと構えて5分おき位で聞き合わせをしつつ、仕掛けを手前に動かす。約10分毎に仕掛けを回収してエサの消耗具合をチェックする。これを3本の竿で実行すると案外忙しいのだ。
皆川君のボート直下の竿が僅かにお辞儀をした感じ。午前8時12分頃のことだ。竿を手にリールを巻き始めると「潮の流れる方向とは逆に引っ張られて、グイグイと引き込みがあります。食った感じですね」と普段通りの冷静な受け答えの彼に筆者の方が慌ててタモを手に取り、海面下を凝視する。すると浮かんできたのは茶色の魚体、マコガレイだ。ハリスが2号というから慎重にタモ取りしなくてはと焦る筆者。カレイが海面でバシャッと暴れること数回。やっとの思いでタモ入れに成功してホッと胸を撫で下ろす。写真撮影してから全長を計測する38.5cmの良型である。皆川君の素直な笑顔が眩しい。自分が釣った以上に嬉しいのはどうしてだろうか。
その後は10cm足らずの小型ハゼが口一杯にアオイソメを飲み込んで上がってくること数回。アタリは微かに穂先に出るのだが、カレイではない。
筆者も本命を釣ろうとマメにエサの付け替えや付け足しで投入を繰り返すが、アタリは遠い。
午前10時過ぎに風向きが変わったらしくアンカーを中心に赤旗ブイ方向にロープが流されため、一度アンカーを引き揚げてポイントを修正して再度同じポイント近くに入ったが、釣れたのはハゼと焦げ茶色のヒトデだけ。筆者は運悪くノリ棚の沈みロープらしきに仕掛けを引っ掛けて道糸から丸ごとロスト。釣れない日というのは得てしてそんなものだ。皆川君はハリを小さくしてシロギスを釣り上げて、午後1時30分頃にエサ切れのため無念の沖揚がりとなった。潮変わりに食いが立つはずのカレイは残念ながらそこには居なかったようだ。
下げ潮に変わってからゲストからのアタリも激減し、エサがそのまま残ってくることが多かったことを付記しておく。
もうひとつ不思議なのは彼の仕掛けにはビーズ玉ひとつも装着していない、いたってシンプルな仕掛けにカレイが掛かったことだ。潮色が前日までの南西強風で澄んだからだたうか。こればかりはカレイに聞くしかない。終盤には小型のサメを彼は釣り上げた。これも一般的な知識だが、海底近くでサメがアオイソメを食うということは潮色が暗く濁っている場合が多い。水深11m下の潮色までは分からないが、海水温は水温計で16度だった。
また、3本竿を出して6時間以上釣る場合、一人当たりのアオイソメの分量は110gでは足りなくなるということも良い教訓になった。ボート釣りの場合、カレイ狙いでなくても余るぐらいのエサ量は必要だ。
皆川君は自宅に戻ってマコガレイを5枚に卸して刺身で食べたという。さぞや美味しかったことだろう。羨ましい! 来年4月の花見ガレイでリベンジすることを誓って伊勢町海岸を後にした。
- 2014.12.06 Saturday
- つりレポート
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- by うみつりネット