葉山あぶずり港ボート シロギス五目つり


関東地方が梅雨入り宣言されてから1週間ほど経った6月7日、待望のシロギス五目を手漕ぎ貸しボートで狙おうと大学釣り部の後輩、栗原君と出掛けた。当日は運良く風も弱く天候も曇天で海上はほぼベタ凪。絶好のボート釣り日和に恵まれた。訪れたのは約7年ぶりの葉山あぶずり港の鈴木ボート店。ここは立地条件としては良いのだが、昔と違い駐車場がないため港前の100円パーキングを利用するしか手がない。平日なら1日上限で1000円だからリーズナブルだ。


漕ぎ出したのは午前7時15分頃。受付で女将さんが「ここ数日はシロギスが好調で釣る人は70匹ぐらいは釣ってきますよ」と威勢の良い話してくれた。それに気を良くしてポイントを変更。シロギスはすでに水深5m前後のとても浅い所に移動を始めているという。ボート店前を漕ぎ出してほぽ直進してから逗子海岸の海水浴場方向に進路をとる。同店の先客がアンカーを下ろして釣っているのでその近くまで漕いで釣りスタート。こちらは風がほとんどないためとりあえずノーアンカーの流し釣りで釣ることに。実際、流し釣りであれば置竿でも勝手にボートが潮に流されて、自然な誘いで釣れるから簡単に釣れる。いわば不精釣りというやつだ。


釣り開始からシロギスたちが勢い良く穂先を曲げてくれた。同行した栗原君はシロギス仕掛けをセットする前に密かに期待していたマゴチ仕掛けの準備も音足らない。よく聞くと当日がなんと今年の初釣りとか。これはなんとしてでも大漁にしてあげないと、と思いつつ筆者自身も途中から2本の竿を出してシロギスをバンバン釣り上げる。不思議だったのは定番外道のメゴチがほとんど釣れないということ。メゴチが釣れれば、それを活きエサとしてマゴチが狙えるのだが。今年はどうやら湘南方面にはメゴチが極端に少ないのかもしれない。

 

そうこうしていると、栗原君が「エサにちょうど良いメゴチが釣れました」と嬉しそう。すぐにマゴチ仕掛けを投入すると、なんと30分前後で穂先が海面に没して慌ててリールを巻き上げるというスピードヒット。途中ドラグが滑り豪快な引きを堪能しながら筆者の差し出すタモ網に収まった。時計の針は9時12分を指していた。満面の笑みで撮影に協力してもらったのが下の写真である。


貴重なメゴチを釣ることができると、マゴチのヒット率は相当高い。栗原君は1匹のメゴチで後検量50cmのマゴチを釣った訳だから打率10割ということになる。筆者はメゴチが釣れずに、午後になって釣れた12cmのピンギスを背掛けにしてマゴチを狙ってみたもののすでに時合は過ぎていたようでノーヒット。


結局、13〜21cmのシロギスを36匹と20cmカサゴ1匹、リリースしたヒイラギは約10匹、ベラ数匹。栗原君もシロギスは34匹ながらマゴチ50cmを初釣りで釣り上げて大満足の1日となった。ボート釣りは着岸時間を守れば、自由気ままで好きなように楽しめる。風予報を確認し安全対策を万全にすれば、思わぬ大漁に恵まれることも珍しくない。特に7月中旬まではシロギスの入れ食いを満喫できるはすだ。鈴木ボート店☎090-3544-3360。ボート代1日3500円。





沼津静浦港真成丸 夜ムギイカ釣り


今年のムギイカは当たり年と言われていて、船宿のHPでは毎日のようにトップ100杯を超す爆釣が続いていた。その情報を見ながら「早く行かないと終わってしまうかも」と仕事を片付けて出掛けたのは6月4日の土曜日。この釣りは沼津方面では基本的に夜釣りで狙うのが一般的である。日中でも釣れるのだが、夜釣りの雰囲気が好きな筆者は約3年ぶりに沼津・静浦港の真成丸に乗り込んだ。出船は午後7時。風は南寄りだが、船が大きいため特に問題はなく、釣り座も運良く一番揺れの少ない胴の間に構えることができた。


釣り場までは港から10分以内と近い。アンカーを入れて釣り開始の合図が出ると一斉に仕掛けを投入する。オモリは80号。仕掛けは浮きスッテと呼ばれる疑似餌を5本装着したブランコ仕掛けを使用する。イカ釣りのベテランは効率良く数多く釣れる直結や短いハリスの直ブラという仕掛けを使うのだが、筆者は「まぁ、そこそこ釣れれば良い」と思い、欲張らずにブランコの5本仕様で開始した。


左隣に座ったベテランイカ釣り師は超短ハリスの直ブラでアタリを取り、ムギイカをポツンポツンと取り込み始めた。「タナは何メートルですか」と聞くと「60m前後だね」と教えてくれた。船長からの指示ダナは40mだったためそれより上へ少しずつ誘いを入れていたのだが「船長の指示は目安だからアタリがなかったら自分でアタるタナを探ることだよ」と教えてくれた。ウ〜ん、奥が深い釣りだ、と感心している場合ではない。筆者も60m前後まで落として上へ探るとすぐにグングン、と元気の良いムギイカからのシグナルが手に伝わってきた。


電動リールのスイッチを入れて慎重に取り込むと、ムギイカよりも少し大きめのニセイカクラスが1杯掛かっていた。一番下の赤白スッテに1本の足だけで掛かっていたので取り込みは緊張した。活性が高くなると、船の灯す集魚灯の灯りに集まる小魚を追いかけて上層へ上がってくる習性があるという。だが、当日はなかなかアタるタナが変らない。1回だけ30m前後でアタりが出たことも。平均すると56mから61m前後といった感じであった。


午後9時前には活性が高くなり、投入する度にアタリが面白いように出る。スルメイカの子供だからスッテに掛かるとアタリは明確で、バレることは少ないが当日は南風が強く、若干ウネリもあったため取り込みの際に仕掛けの幹糸を緩めるとすぐにバレてしまう。筆者も1杯取り込んだ後に、下にいたもう1杯をバラしてしまった。初心者の域をいまだに脱し切れていないのはチト情けない。


左隣の直ブラ仕掛けのベテランは1回の取り込みで必ずと言って良いほど2〜3杯を取り込んでいる。直ブラが効果的というより、誘いがその日のムギイカに最適だったとも言える。「1杯目が乗ったらリールを手で5mほど巻いてから電動のスイッチを入れれば多点がけはできるよ」と教えてくれたが、実際にやってみてもなかなか難しい。未熟者の筆者は2点掛けが1回しかできなかった。


結局、午前12時少し前に沖上がり。筆者は3年ぶりの沼津のムギイカ釣りを楽しんだが、結果は16杯に終わった。1杯ずつでは数は延びないものだ、と痛感した。ベテラン氏は「50杯以上は釣れたと思うよ」と目を細めていた。良い日に当たれば初心者でも30杯以上は釣れるという。まだまだ修行が足りないということである。





走水港 関義丸 ビシアジ釣り


東京湾のアジの中でも最も美味とされる走水のアジ。そのアジが乗っ込みの産卵時期に入って連日釣果が高位安定と聞き、混雑を承知で出掛けたのは5月8日のGW最終日。船宿は関義丸である。理由は簡単。当日は毎年1回だけ開催される「スポーツ報知」の謝恩サービスデーで通常の乗合料金が3000円に大幅値引きされると分かっていたからだ。 案の定、午前7時30分出船の約1時間近く前に到着したにもかからわず、なんと1隻は満員。2隻目はまだ半分は乗れる状態であった。筆者はいつも揺れの少ない胴の間に座ることにしている。電動リールの電源さえ取れればどこでも構わないタイプだからだ。


早速支度を始めるとあとから続々と乗り込んできて、結局片舷8名の大盛況。これはオマツリは必至だなと覚悟して、両隣に「オマツリしたら申し訳ないです」と始めに挨拶を交わしておく。この一言だけで険悪なムードを払拭できることが多い。


定刻の午前7時30分よりも少し早く港を後にすると、ものの10分程度で最初のポイントに到着。アンカーを入れないエンジン流しで釣り開始。

水深は65m前後。この時期にしては少し深いがまぁ釣れればどうでも良いことだ。と軽く考えたが、実はこれば甘かった。これだけの釣り客が乗っていれば、隣同士で仕掛けの絡み合いという「オマツリ」が展開されることは確実だった。


それでも当日はアジの活性が高いのか、2投目からアジのアタリが出て

全長30cm超の良型が釣れ始めた。ポツリポツリと良い感じで釣れるのは嬉しいのだが、ものの1時間もしないうちに下げ潮が速くなり始めてオマツリが多発し始めた。ビシを投入するとトモ方向へドンドン流される。海底に着くと、道糸は斜め45度に近い角度になる時もあり「コレが走水の潮流」といった勢いを見せる。


ただ少し時間をおいてタナを取り直していくと、2回目にはまずまずの角度に落ち着くのだが、それでも慣れない人はそのままでコマセを振るものだから困ってしまう。どうやら上潮と底潮の流れが異なる典型的な2枚潮のようだ。海底でビシと仕掛けが交差することが多くなり、当然のことながらアジが針に掛かっていても、仕掛けが絡んでいるため途中で外れてしまう。上顎の硬い部分に針が刺さっていればバレずに上がってくるのだが、それでも隣の釣り人とうまく声を掛け合いながら取り込まないと海面でバレてしまう。そのための「朝一番の声掛け」が大切というわけだ。


キッチリと底ダチを取り直して2m上でコマセを振り、再度1m上げて3mでアタリを待つと、「クククッ」というアジ特有のアタリが出る。

途中少しだけアタリが遠のいた時間もあったが、当日は結構頻繁にアタリがあるので、この憎き2枚潮と速い潮流がなければ、アッという間にクーラーボックスはアジで満杯になっていたであろう。 


結局、最大34cmの良型を筆頭に16匹を釣り上げてジ・エンド。午前11時40分に沖上がりとなった。まぁ、料金割引デーの日というのはえてしてこんなものである。アタリが頻繁にあって走水ブランドの高級アジが16匹も釣れれば大満足となければ。当日は数件の知り合いにお裾分けをして、喜ばれたのは当然。自宅に戻って美味な刺身とタタキ、中落ちのナメロウも食して大酔っぱらいの一歩手前までいってしまったのはご愛嬌ということでお許し下さい。





江見港 長七丸 ヤリイカ


大半のイカは1年で一生を終える。ヤリイカもその例に漏れない。毎年のように4月から5月になると南房総付近で大漁になるのはメスを追いかけてオスが集まるからだ。最後に犬吠埼沖で一生を終える。


その最後の群れを狙うために房総半島に最後のヤリイカファンが集う。我々も5月5日に江見港の長七丸に前夜から素泊まりで出掛けた。釣り仲間のK氏はヤリイカ釣り初挑戦ということで、不安があったものの当日は風もない凪。しかも天候は薄曇りのち晴れ。絶好の釣り日和となった。


出船は朝4時30分。釣り仲間と船宿に前泊していると精神的には楽。港まで徒歩で3分程度だから準備さえしてあれば、ギリギリまで寝ていられる。とはいえ、気がはやるため午前3時30分には目が覚めて臨戦態勢。


6日はGWの隙間日だったが、乗り込んだのは我々を含めて計7名。イカが好漁となれば釣り人の数は多いものだ。ポイントまでは約35分。水深140mで釣り開始。ところが、仕掛けが着底する前にサバ攻撃に遭遇し、一時は直結仕掛けへの変更も考えたが「必ずブランコ仕掛けが奏功する」と念じて使い続けた。すると、4投目あたりから仕掛けが底まで届くようになった。こうなると釣り方は簡単だ。軽くシャリを加えて竿先を目線の斜め45度程度まで踊り上げる。11cm〜14cmのプラツノが上下揺れてイカを誘う。オモリが150号だけに手持ちで終始シャクルには体力が必要だ。誘いを怠ればノリは訪れない。イカ釣りの宿命である。


サバ攻撃が終了する頃になると、今度はやっかいな2枚潮が釣り人の心を折る。ヤリイカから確実なアタリがあっても海面まで電動リールで巻き上げてくると、獲物は姿を消している。いわゆるバラシだ。イカの乗りが悪い時というのは得てしてこんなものである。


どうやら当日は2枚潮と呼ばれる扱いにくい潮のため上の潮と下の潮の流れが異なり、魚やイカに不機嫌な気分を与えるようだ。イカがプラヅノに乗ったかどうかを分かりにくくするだけでなく、イカの元気を削ぐ悪い潮なのだ。自然界にはとにかくやっかいなことが多い。


まぁ、それでも風も弱く天気も薄曇りながら晴れに近い。南房総の海としては凪に近い状態だ。シャクる手にも力が入る。ヤリイカはスルメとは異なり、あまり上層には浮いてこない。当日も海底から3m前後上までにアタリがくる。5本角を使った定番の仕掛けなら底から5m程度までシャクれば充分だ。因に筆者の仕掛けは幹糸5号にハリスは3号。いつもより少し太い仕掛けにしたのは一度に3杯以上掛かった時に仕掛けが切られないようにするため。スルメでもないのにヤリイカでそこまで神経質にならなくても良いのだが、初めての南房総のヤリイカに対して敬意? (笑)を表したわけだ。


ノリが好転したのは午前7時30分頃から。一度に2杯から3杯と好調に釣れてくるのはたまにだが、コレぞ終盤の南房ヤリイカといった感触を味わえた。特に3杯もかかると強い引きが体感できる。竿を持つ手に伝わる重量感はなんとも言えない好感触だ。


残念ながら1杯だけでは、イカが掛かったかどうかがにわかにわからない。電動リールをオンにして何度か巻き上げてきてもイカはバレている状態。150号のオモリ負荷と2枚潮という潮流が災いしてイカが乗ったのでは? という間違った感触を脳が反応する。これが難しい。


結局、同行した釣り仲間のK氏は初のヤリイカで12杯を釣り上げて、なんとかお土産を確保。筆者も良型中心に25杯を釣り上げた。結果はまぁまぁといった感触だが、全長50cm近い良型が全体の半分を占めていたので充分満足。しかも、最後の流しでは、3点掛けを達成し、引きと重量感が存分に味わえた。船長からはHP用の写真撮影のオマケもあった。


参考までに、当日の船宿、長七丸では釣り人へのサービスとして前夜の素泊まりは無料なっているが、風呂には入れないので要注意。近くに食事と風呂の入れる和食レストラン「かね七」がある。6月以降はスルメイカをメインに出漁する予定だという。





真鶴エトーボート シロギス釣りレポート


毎年4月上旬になると陸上では暖かい日が多くなり、そろそろシロギスが釣れる頃だろうと、出掛けたくなるもの。風のない凪の日ならボートを流してのんびりとシロギスの小気味良いアタリを感じながらそこそこ釣れるはず。

 と思って出掛けたのが46日。足を運んだのはいつもの真鶴半島の貸しボート店、エトーボートである。前日に予約を入れると「明日は凪だからOKだよ。駐車場にある無料券を取ってクルマの見える所において」という弾んだ声が期待を膨らませる。数日前から小田原方面の乗合船でシロギスの釣果をチェックしていると、なんと水深15m前後で40匹〜60匹という数字が目に飛び込んできた。まぁ、話し半分としても20匹程度は釣れるだろうとタカを括ったのが運のツキ。


当日は、確かに北風微風の凪で、気分良く漕ぎ出した。真鶴でシロギスを釣るポイントといえば、湯河原海浜公園の手前にある吉浜海岸で決まり。夏は海水浴場になり、冬でも週末はサーファーが波乗りに訪れる有名な場所である。

最初のポイントは水深19m前後。少し深いかと思ったが、まぁシロギスならそこそこ広範囲にいるだろうと思ったのが大間違い。風もないので完全アンカーの流し釣りをスタートしたものの、10分、30分、1時間が過ぎてもアタリひとつない。


シロギス特有の穂先をプルプルと震わせる独特なアタリがまったくないのだ。これはマズイと思い、点々とシロギスの居る場所を探す。湯河原海浜公園方向を見ると乗合船がかなり公園に近い場所で釣りをしている。こちらよりもっと岸寄りではないか。そこで、一気に水深13m前後まで移動。だが、ここでもアタリはない。


時計の針はすでに10時をとうに回っていた。これではボウズになってしまうと慌てながら「こうなったらアオイソメで一発逆転のアマダイでも釣ってやろう」と開き直ったのが良かったのか。途中で仕掛けを投入すると、水深は23m程度。これではアマダイは無理だな、と考えてさらに移動しようと思った瞬間、穂先を震わせるアタリが来たのだ。しかし、魚はハリ掛かりしていなかった。そんなことが何度か続いたので「もぅ、置竿で2分位待ってやる」とヤケになると、やっとハリ掛かりして全長20cm弱のそこそこサイズが釣れた。引き味を楽しむ余裕はなく、なんとかゼロ(ボウズ)だけは免れたかった一心で釣り上げた1匹だけに感激はひとしお。


情けない話しだが、結果は12時までに全長20cm弱が2匹だけ。その後、ボート店主から「用事ができたから出掛けるので、あとは宜しくね。昼過ぎになると福浦漁港の赤灯台の沖200m辺りで食うから」と言い残して携帯電話は切れた。

正直に移動をしてみたもののシロギスからのアタリだけでなく、魚からのアタリも消え失せた。と同時に徐々に南南東の風が吹き出して、ボートが横揺れするようになった。そのとき「はぁはぁ、ボート店主は風が心配でボート乗り場の近くに移動させたかったのか」とあとで気付いた。もちろん、安全第一を考えて、速攻で尻掛浜まで漕ぎ帰った。天気は良くても南寄りの風に弱い相模湾。怖い思いをする前に戻ることが一番大切だとつくづく感じた日であった。


自宅に戻って2匹のシロギスを刺身にして食したが、上品な白身の味は適度な甘みで絶品であった。4月という時期は毎年、貧果に頭を抱えることが多い。水温は22m下の海底で15.8度。本来なら釣れて良いはずだか、春の魚はムラがあるのだ。好ポイントに入れるかどうかで釣果に大きな差が出る最も難しい時期である。5月のGWを過ぎた頃から釣果が安定する。毎年分かっているのだが、天気の良い凪の日にはどうしてもシロギスのボート釣りに行きたくなる。シロギスの活性が高まるまであと数週間はかかりそうだ。

 





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