金田湾つりの浜浦 ボートカワハギ釣り

 

今年はなかなか天候が安定しない。度重なる台風の襲来と同時に秋雨前線の執拗な降雨などで釣りに出掛けるタイミングを予定できない。やっとの思いで晴れ間が出そうだというので9月27日に単独で金田湾のつりの浜浦にカワハギ釣りに出掛けた。平日ならポイントまで曳航してくれるため釣り開始までの時間を短縮できるだろうと考えて結局浜浦に到着したのは午前7時30分頃。速攻で受け付けをすませて支度をしてからボートに乗り込むと曳航の船外機が海岸近くに戻ってきた。少しだけ沖に漕ぎ出して曳航してもらう。カワハギのポイントは金田漁港を通り越して雨ヶ崎方面の少し手前にある定置網の周辺。私がポイントに到着した時にはすでに数隻のボートが浮かんでいた。漕ぎ出しの時間は午前6時30分からだというから地元のボート釣りファンはたぶん相当早くから来ているに違いない。それが証拠に浜浦ボート店の隣の駐車場は私が到着した時点ですでに満車であった。

 

さて、係留ロープが解かれて船長に海底の様子を聞くと「砂地に根が点在しています。周辺を丹念に探して下さい」とのこと。周囲の先釣ボートに近づきすぎないようにアンカーを落とす。仕掛けを投入すると水深は8m弱。冷凍アサリを3本針に付けて釣り開始。時計の針は午前8時を少し回っていた。参考までに当日の潮は中潮。午前8時30分に干潮となり、その後は午後3時過ぎに満潮になる。つまり、釣り開始の時間は潮止まりの直前といった感じで、エサ盗りの雑魚も少ない。

 

とはいえ、付けたアサリがそのまま戻ってくる時間が長い。これはどうやらポイントを外してしまったと考えて、潮変わり前に一度アンカーを上げてポイントを探索することにした。方法は簡単だ。弱い東風のためノーアンカーの流し釣りで岩礁帯となる
場所を探せば良い。周囲のボートにはくれぐれも注意を払い、エサが一気に取られてなくなるカワハギポイントを探すこと10分ほど。水深7.5m前後で3本針のエサが10秒足らずでなくなった。そこがポイントに違いないと再度風向きを考えて風上方向に漕ぎ戻ってアンカーを入れると、ドンピシャとまではいかないがまずまずの根廻りに落ち着いた。基本的に18mのアンカーロープはすべて出し切ってボート姿勢が安定してから仕掛けを投入して少し待つとコツコツ、ググッと生体反応が出た。これがカワハギか否かは釣り上げてみないことには分からない。

 

最初の1匹は9時10分頃に釣れてホッと胸を撫で下ろした。全長24cm級の良型だ。尾びれ中央が千切られていたのが気になったが、肝はパンパン。好ポイントに入ったことを証明できたのは次ぎのアタリがすぐに訪れたからだ。オモリが着底してすぐに1mほど巻き上げてから竿を上下に振りながら少しずつ海底近くまで落とし込んで行く。道糸のテンションを瞬間的に抜いた。その直後に聞き合わせると、カワハギ特有のガツガツ、ググッと引き込んだのでリールを巻きながら合わせつつ竿を上へ持ち上げる。間違いなく、良型のカワハギだ。慎重に巻き上げると1匹目よりも少しサイズが大きい本命をキャッチ。撮影をしたあとすぐに付けエサを装餌して再投入する。

 

私の好きな釣り方は前述した通りの方法。カワハギを一度浮かせてからエサが落ちてくるのを追わせてから最後に口を下に向けさせて針にかけるスタイルだ。ただし、アワセのタイミングが上手く合わないとバレることもある。こうした上に浮かせる方法で釣るためか徐々にカワハギが浮いてきて一番上の針に掛かるようになってきた。活性が高い時間帯にはこれでも掛かるが、技法の引き出しが少ないのが私の難点。

 

午前10時30分頃まではこの釣り方で数を稼げたが、時々ワッペンサイズが一気に集まってきた集中的に餌に襲いかかると、3本の餌はひとたまりもない。不思議なことに小さい個体ほど下の針に掛かる。嬉しかったのはベラやトラギスといったゲストが非常に少ないこと。今回ベラが掛かってきたのは1回だけ。キタマクラもゼロだから針交換が少なくてすむ。エサの消耗はワッペンが増え始めてから早くなったが、粘っていると20cm弱のそこそこサイズもポツポツ釣れるので場所が移動しにくい。

 

当日は天候が晴れてきて暑く真夏の用な積乱雲が散見され、少し休もうと置竿にして底から10cmほど巻き上げて待っていたらコンコンコンと穂先を叩くので巻き上げてみると、ワッペンが釣れた。カワハギを置竿釣法で釣ったのは初めてである。

午後12時30分頃まで粘ったが、ついに超ミニワッペンが釣れてきた所でカワハギ釣りを断念。まだアサリは残っていたが、ボート上げ下ろし場の近くの浅瀬でイイダコを釣ってみようと考えたからだ。アンカーを上げて東風を利用して金田漁港方向に流されつつ、イイダコ用のタコテンヤを落としてみたが、潮の流れが早くテンヤが落ち着かない。着岸する海岸の真沖水深5m前後の所でアンカーを入れてじっくりとテンヤをこずいて誘ってみたが、結局1杯も釣れずに午後2時15分に竿を畳んだ。

 

帰路は運良く船外機に1隻を係留して帰る途中に遭遇。本来帰路は自力で漕ぎ戻ることになっているのだが、拾ってもらった感じで楽ができた。基本的に午後3時までに着岸することになっているので少し早めに戻ることができた。女将さんに「25cm級の良型も釣れるけどそろそろワッペンが増えてきましたね」と問いかけると「その日によって違うのよ。良い日は大きいのばかりということもあって型狙いだけに絞るのは難しい」とのこと。また、イイダコも「上手い人は7杯ほど釣ってきましたよ」という。ただ、全体的にイイダコはまだ時期が少し早いのかもしれない。

 

自宅に戻って魚を並べてみると、カワハギだけで11匹、ゲストはアジが2匹。リリースのミニワッペンは1匹だけ。最大サイズは全長24cmあった。ボート釣りのカワハギで10匹以上釣ったのは数年振りのこと。満足感は自分で探し当てたポイントで数釣れたという点にある。これがボート釣り最大の醍醐味なのである。因に平日のレンタル代は一人乗りで3600円。Pも無料。氷は100円。これから10月に入るとワッペンも増えてくるがアタリが多くなり腕の差が出るようになるが、数釣りが楽しめることは間違いない。
 




鴨居大室港五郎丸 午前タチウオ釣り

 

8月下旬頃から続けざまに日本列島に襲来する台風の合間を縫って釣行計画を練ることが多い今月。9月17日はシルバーウィークの初日の土曜日だが、遠く台湾には台風16号が進行中だった。それでも東京湾にはほとんど影響がなく天気も朝のうちは曇天だが、午前9時前には晴れ模様で気温もグングン高くなり、熱中症対策も考えなくてはならないほどに。風もなく海は凪ぎ。船が停止すると灼熱地獄に近い状態になる。半日でも1リッターの飲物は必携だ。

 

当日、足を運んだのは鴨居大室港の五郎丸。狙いは好調が続くタチウオだ。午後から仕事が入っていたので短時間でサクッと楽しめる午前船に乗り込んだのはいつものこと。型の良い本命を4〜5本釣れれば良いだろうと軽く考えて午前6時15分に到着すると、既に数人の釣り客が乗り込み支度を始めている。私は右舷ミヨシに釣り座を構えた。船長に「今日は凪だから揺れませんよね」と安心を確かめるように聞くと「昼までは大丈夫でしょう」と言われつつも「ミヨシ2番目でいいです」と釣り座を決定。電動リールを使う関係で電源が取れる場所ならどこでも良かったのだが、魚の取り込みのしやすい2番目が正解。一番舳先に近いミヨシは船の設計上足場が狭く競り上がっていて窮屈感があるため、私はいつもは避けるようにしている。海面の位置も遠いので取り込みも面倒だ。

 

出船時刻より1時間以上早く到着したので船上で軽く食事を済ませて、タックルの準備に取りかかる。当日は PE2号を200m巻いた超小型電動リールに1.8mの軟調子ゲームロッドの組み合せ。使用するオモリはPE2号の場合、60号と決められている。仕掛けは片天秤に6号ハリス2m1本針の市販仕掛けをセットした。チモトに編み込みが施されたダイワ製のもの。補強パイブは1.5cm程度。ハリはこの時期としてはやや小さい1/0。船長に尋ねると「このサイズだと飲まれるかもね。もう1サイズ大きい方が良いよ」と言われたが、無精者の私はとりあえずそのまま使ってみた。

 

定刻通り午前7時30分に河岸払いすると、ゆっくりとしたスピードで約20分ほど走り観音崎沖に到着。水深75m前後で釣り開始となった。船長の指示ダナは底から10〜20も探って下さいとのこと。周囲にはいつも通りのタチウオ船団が形成されていた。ざっと20隻以上の釣船が集結している感じだ。

 

当日の潮は大潮で干潮が午前11時20分頃だから実釣時間は下げ潮を釣ることになる。東京湾の大潮の下げ潮が速いことは知られている。案の定、ミヨシの釣り座からトモ側へ45度に近い角度で勢いよく流され、釣りにくい時間帯が多かった。それでも、タチウオからのアタリは指示ダナ近くでググッと押え込みがあるとほぼ次の瞬間にガツんと針掛りする高活性が気持ちいい。この調子で釣り開始から10分前後の1本目に続き、20分後には2本目と気分の良いタチウオ釣りが続けられた。型は指3本クラスが標準だが、引き込みが楽しめるという点では、満足感がある。1本だけ全長94cmが釣れたのは嬉しかった。

 

ところが、午前9時頃に突然道糸のテンションが消えて高切れが発生。道糸が斜めに入り、活性の高いタチウオが道糸に噛み付いた可能性が高い。やく40m近い道糸とオモリと天秤、仕掛けが海の藻屑と消えた。この高切れはタチウオ釣りでは半日で1回は必ずあると考えた方がいい。40mのPEラインの損失は大きいが、今回はそのあとにもう1回訪れた。右隣に座っていた練馬区からきた赤沢さんが私の道糸に絡みつつタチウオが上がってきた。取り込みの次の瞬間にテンションが掛かった道糸にタチウオの歯が触れた瞬間にスパッと切れた。再度30m近くの道糸が東京湾の海中に消え失せた。ただ、こうしたハプニングはお互い様なのである。自分もいつ逆の立場になるか分からない。仕掛けの絡みが道糸に干渉した場合はかなりの確率で切れると思って間違いない。それだけタチウオの歯は鋭いということだ。

 

気を取り直して再度片天秤とオモリを赤沢さんからお借りして釣りを続行できたことは有り難い。この場を借りてお礼申し上げます。その後、珍しく全長60cm足らずのミニサイズが釣れたので即刻リリース。その頃になるとアタリが減り、少ないアタリもなかなか針に掛けられず、いつもの難しいタチウオ釣りになった。ポイントも走水沖に移動した。

 

その時間帯で難しいのは、アタリがあってもなかなか食い込みアタリがなく、確実に針掛かりさせることができないこと。そのまま上へ上へと40cm前後のしゃくりを繰り返していると、グッと突っ込んだ直後にガツッと竿を煽って合わせると、電動リールのスイッチを入れて巻き始めた途端にハリスが切られてしまうこともあった。これは針が飲み込まれてハリスが切られてしまう現象だ。これはアタリがあってから合わせるタイミングが遅い場合に起きることが多い。あるいは針が小さいために起こることもある。

 

参考までに私のサバ短冊の装餌方法は2回の縫い指しで垂らしを少なくする方法を好んで付ける。理由は針掛りを早期に引き出し、勝負を速くしたいからだ。垂らしが長いと、垂らした部分だけをかじって逃げる個体もいる。活性が高い時間帯には少ないが、少しでも低活性になったら針サイズを大きくしてエサの垂らしを少なくする方法が得策といえる。

 

船長から「残り5分で上がって行きますから入れ替える人は最後にやって下さい」というアナウンスが流れてから最後に1本を釣り上げられたのは嬉しかった。沖上がりは11時35分。私は10本を釣り上げていたのだが、クーラーBOXの中では正確に数えていなくて8本と船長に申告したが、自宅に戻って写真撮影のために古新聞紙の上に並べたら10本釣っていたことに気付いた。半日船で10本釣れれば満足である。掛けた瞬間の突っ込みも楽しめた。練馬区の赤沢さんはタチウオ釣り2回目で8本も釣り上げていた。これには驚きである。

 

タチウオはウロコがなく、内臓も少ないため調理が比較的簡単。当日と翌日は1本ずつ刺し身にして、残りは塩焼きとバター焼きで2日続けたが、味覚は最高に美味。刺し身は2日目の個体でも旨かった。近所の魚好きの人に5本をもらっていただいたのは言うまでもない。流石に家族2人で10本は食べきれないからだ。タチウオの保存料理を一度研究しておきたいものである。

 




金沢八景弁天屋 午後マゴチ釣り

 

釣り部後輩の皆川君から7月中旬頃に「マゴチを釣ってみたいんですが」とリクエストがあり,台風12号の接近が気になったものの関東には影響がなさそうなので予定通り金沢八景の弁天屋に前夜電話を入れて「3人で並んで釣りたい」ことを告げ右舷胴の間に皆川君、佐藤君,私の順に釣り座を構えた。弁天屋のマゴチ釣りは午後船のみ。出船は12時30分だが、電車組の皆川君と佐藤君を京急金沢八景駅で11時30分にピックアップ。3人乗りの場合は駐車場代が無料になるというのも嬉しい特典。

 

当日は土曜日の好天日ということもあり,総勢17人のマゴチファンを乗せて午後12時30分少し前に河岸払い。約30分のクルージングで到着したのは第二海堡周辺。水深15m前後からスタートフィッシングとなる。当日は中潮の初日で午後2時9分が干潮。そのためか釣り開始からの活性はやや低く,船中で右舷トモですぐに釣れた以外は本命の顔が見られない状況が続く。

 

それでも船長はマゴチのポイントを点々と探りながら水深5m前後の浅い場所に移動すると,突然左側の佐藤君がロッドを曲げて早々にヒット。小型ながら本命マゴチを無事にタモ取り。嬉しい初マゴチをキャッチできた。その後もアタリは出るのだが,食い込みが浅く,掛けられずに時間が過ぎる。エサは活きハゼ。5匹までは乗船料金内だが,それ以上は1匹50円とのこと。上顎の硬い所に針(丸セイゴ16〜17号)を刺して,海底に送り込む。オモリは鋳込み天秤の15号を使用。底立ちを取り、道糸のマーカーを確認しながら1mほど巻き上げてアタリを待つ。誘いは10〜20秒毎の底ダチの取り直しだけ。マメに誘いを入れると,アタリはすぐに出るもの。

 

だが,当日は午後2時頃まではアタリは少なかった。潮が上げ潮に転じると一気に活性が上がり、ゲストも多彩釣れてくる。私が最初に釣り上げたのはエソ。これは砂地帯に棲息するフィッシュイーターだ。小骨が多い魚だが蒲鉾の材料なる魚だから丁重に持ち帰った。骨切りして味噌を加えてナメロウにすると酒のつまみになるのだ。

 

午後2時30分を回ると周囲でもポツポツとマゴチが釣れ始めた。佐藤君も良型を釣り上げて2匹目。私もミニサイズを釣り上げてボウズを逃れた。残念なのは皆川君。アタリは出るのだが、上手く掛けられない様子。確かにマゴチ釣りはアタリが出るまでは運に左右されるが、そのアタリをどのタイミングで掛けるのかが難しい所。まして初心者なら何度かはパラすもの。

 

とはいえ、サイマキエビを餌にするマゴチ釣りよりはハゼ餌の方が釣り易いとは良く言われること。アタリから合わせまでの時間が短いからだ。待ち時間が短く、個体によっては一瞬で丸呑みすることもある。特にハゼが元気に泳いでくれるとそのケースが多い。ガツガツと突然に針掛りすることもあるのだ。

 

佐藤君が最初に釣り上げたマゴチも水深5mで掛かり、まるで出会い頭のような釣れ方だった。反射的に竿を持ち上げて合わせると掛かっていたという感覚だろう。まぁ、そう言うケースは決して多くないが、活性が高まればマゴチの食いは良くなる。高級ゲストはヒラメだ。右隣に座った港区の大江さんはなんとヒラメを4匹も釣り上げ、「なかなかマゴチが釣れないんですよ」と困り顔だが、目が嬉しそう。その後、2匹のマゴチを釣り上げてクーラーは一杯に。

 

驚いたのはイシモチもゲストで釣れること。アオイソメが好物のイシモチが生きたハゼを食べるとはビックリ。

 

最後のドラマは私の竿に訪れた。沖揚がり10分前に竿先がググッと曲がり、数秒待っているとガツガツときた。竿を少し上げたらゴンゴンと強い引き込みでリールを巻き上げると、今度はドラグが滑り、巻く手を止めて待つこと一瞬。穂先をあまり上下に動かさずに慎重に、ゆっくりと巻き上げると巨大な茶色の魚体が浮いた。仲乗りさんのトモ取りで無事に取り込んだのは後検寸で全長62cmのマゴチ。自己記録更新である。釣りは最後まで諦めてはいけないと言われるが、まさにそれを実践した感じだ。確かに、最後だから新しいハゼに付け替えたのは事実。底を取って1m巻き上げて待っていただけだが、ハゼが最高の仕事をしてくれたようだ。

 

船長に「60cm以上を釣ると大物賞がもらえるからまた来るように」と言われ宿で1000円の乗船割引券を頂いた。HP用に写真まで撮影してもらって嬉しい半日を過ごすことが出来た。若女将の話では「マゴチは11日で終了するの。まだ釣れるけど成長が遅い魚だからまた来年を楽しみにきて下さい」とのこと。種の保存を考えるとても真摯な船宿であることが分かった。それだけでも来た甲斐があった。皆川君、来年まで予備知識を仕入れてイメージトレーニングして待ちましょう。諦めない限り必ずマゴチは釣れるから。

 




長井港儀兵衛丸 午前カワハギ釣り

 

迷走する台風10号の影響が心配された8月27日に長井港の儀兵衛丸から早朝6時出船の午前カワハギ釣りに出掛けた。当日は天候も若干のウネリがあるものの波は低く、穏やかな凪。5時30分には受け付けをすませて右舷胴の間に座ると、土曜日ということもあり右舷だけで5人の釣り人が支度に余念がない。私も新調したリールの使い心地を確かめつつ仕掛けをセット。市販の胴突き仕掛けは3本針でオモリは円形25号を使用。付け餌はマルキューの「生アサリ」を1パック持ち込んだ。実釣時間が4時間ならたぶん使い切る最適な量と判断した。

 

定刻6時に港を離れて向かったのが港前の水深9m。港から5分という近さには驚いた。当日の潮回りは長潮。潮の干満があまりない潮だけにカワハギの活性は案の定低い。さらに、台風9号の降雨のためか海は少し濁った感じ。水深が浅い場所だけに底荒れが心配されたが、ゲストのトラギスやキタマクラ、ササノハベラはそこそこ掛かってくることを考えると、カワハギも釣れるはずと甘く考えてしまった。

 

水温が27度近くある高水温時には群れが点々と散っていて、固まりで遊泳しないのが夏カワハギの習性だから船長もポイントを点々と移動する。水深も深い場所では20m以上のポイントも探りつつ、まさに拾い釣りという感じである。干潮が午前6時30分だから潮変わりのあとに釣れるだろうと予想したら珍しく本命カワハギを6時50分にやっと1匹目を釣ることができた。釣り方はオモリが着底した直後に2mほど仕掛けを跳ね上げてから穂先を少しずつ振るわせつつ、海底に近づけて行く方法。底に着いて道糸をわずかに弛ませて1秒後に聞き合わせるとキター!カンカンと小気味良い引きで海面に顔を出したのは後検寸で全長22cmの良型。この時期はワッペンサイズが混じらないのが嬉しい。

 

私の左隣に座っていた横浜市の冨田さんはなんと全長30cmの尺ハギをキャッチ。船長に写真撮影をされるほど。なんでも今シーズンの記録更新サイズとか。私も嬉しそうな冨田さんの尺ハギを手にもって撮影に協力してもらったのは言うまでもない。冨田さんは「オモリが着底した途端にガガッと食ってきました」と教えてくれた。この時期は数が釣れなくても型が良いという話は嘘ではなかった。

 

とはいえ、ゲストの食い気も午前8時頃から活発になり、エサの消耗が激しくなる。数少ないカワハギからのアタリを確実に釣果に結びつける必要があるためバラしは禁物だ。万年ビギナーの私は釣り方の引き出しが少ないため、うまく掛けられずに何度も「ア、クソー、ばれた」と口に出してしまうことが多く、悔しい思いをした。

右隣の小笠原さん親子(横須賀市)はゲストのベラやトラギスに悩まされながらも本命を2匹の他に美味なイトフエフキダイを最後に釣り上げていた。小笠原さんは「この宿は良心的です。親子2人で6500円ですから」と普段出掛ける久比里の宿ではなく、儀兵衛丸を選んだ。

 

午前10時が沖揚がりだけに少し焦り始めた9時40分過ぎ。チチ、ククという微妙なアタリにギア比8.1の新調リールを巻き合わせで上手く掛けられて2匹をなんとか釣り上げた。これも全長21cmでこの時期にレギュラーサイズだ。腹も大きく張っていて肝の有無が楽しみな1匹である。

 

これを最後に無念の沖揚がり。カワハギ釣り歴20年以上という冨田さんは尺ハゼを含めて4匹。トップ8匹は左舷トモの若い男性。カワハギ歴5年で竿頭とは立派なものである。私は2匹だけ。トホホの釣果だが,型が良かったのがせめてもの救い。自宅に戻って捌いてみると8月下旬なのにもう肝が巨大化していて、好物の肝和えで絶品の刺し身を食べることができた。夏ハギは一般的に身肉が旨いというのを知っていたが、肝が大きい個体が釣れるとは思わなかった。

 

今回のカワハギ釣りの教訓として言えるのは、潮が濁り気味の場合は仕掛けを少し派手に演出すること。私はアタリを重視するため中オモリや集魚版、は基本的に付けない主義である。唯一、仕掛けの最上部にゴールドの集魚シートを貼付けただけ。水深10m前後の浅い場所でも潮が濁っている時には仕掛けやオモリを目立たせることも大切だと感じた。釣りの途中で中オモリや集器板を装着しようと考えたが、無精者の私は面倒ぐさがって針の交換だけで終始した。それが敗因のひとつかもしれない。

 

台風シーズンの9月はもうすぐ。通過後の数日間は濁り潮になることが多いと肝に銘じておこう。

 




葉山あぶずり港愛正丸 カツオ&キメジ釣り

 

「大人の遠足」を主催する釣り部後輩の山田君の音頭取りで8月13日、葉山あぶずり港の愛正丸から本ガツオ&キメジ釣りに出掛けた。出船が6時だというのに5時前にはすでに受け付けを済ませて早々に乗り込む猛者も数人いたようだ。筆者は左舷ミヨシから2番目の釣り座。右側にはやはり釣り部後輩の栗原君が座り、準備に余念がない。乗り込んだのは「大人の遠足」が大好きな釣り仲間12人。そのうち女性アングラーが3名。

 

当日は北寄りの微風で凪ぎ。海は静かで快適なクルージングを約100分ほどで最初のポイントに到着した。周囲には相模湾のカツオ狙いの釣船が集結した感じで、まるで東京湾のタチウオ釣りのようだ。場所は小田原沖というより初島回りといったところ。釣り開始は午前7時30分過ぎ。船長の指示ダナは15m。海面下15mだから強烈なカツオの強引を最大限に楽しめるのは良いのだが、取り込み時のバラしが多発するのも理解できる。

 

活性の高い群れに遭遇したのは午前8時30分頃からだ。仕掛けはハリス14〜16号の3m。針はヒラマサ針13号前後。ロッドはカツオ専用でなくてもビシ80号を背負える多少硬めの調子が理想。ワラサ竿や遠征五目用の竿で充分。私は数年間にカツオを数本釣り上げたことのある硬めのビシアジ竿(オモリ負荷130〜150号)に古いレバードラグリールをセット。道糸はPE8号を300m巻いてある。ただし、手巻きリールだ。深くても水面下30mが指示ダナと聞いていたので手巻きで問題ないと判断したからだ。

 

だが、これが選択判断ミスのひとつになるとはつゆぞ思わなかった。左隣の関さん(横須賀市)は早々に本命カツオをポンポンと釣り上げている。もちろん、仲乗りの星野さんのタモ入れのアシストはあるもののバラシが少ない。理由のひとつはこうだ。「アタリらしきを感じたら即座に合わせて電動リールをフルパワーで巻く」とのこと。豪快な綱引きでカツオに主導権を絶対に渡させない。速攻早業の姿には感服。取り込みの基本は魚の頭をタモ網の方向に向けてハリスを手繰るのだが、浅いタナで掛けているためカツオは海面直下で暴れまくるのだ。どっちに頭があり、タモ入れの位置がどっちなのかが一瞬分からなくなる。パニックで慌ててしまうとその時点でバレることが多い。ハリス切れではなく、針が口から外れることが多い。もちろん、ハリスを手繰る際にテンションが一瞬でも緩めば分かるのだが、そうではなくても針が外れるのはちょっと理解できない。

 

私もカツオが針掛かりしても立て続けに4本を海面近くでバラしてしまい落胆の色を隠せない。5回目も敢え無くバレてしまい、もしかすると今日はボウズになるかも、という危機感が漂い、正直無口になりかけた。

 

その時点で栗原君は2本を釣り上げて余裕のジギングに釣り方を方向転換していた。周囲でもバリバリ釣り上げている女性アングラーが同じ左舷の胴の間にいた。なんと茨城県竜ヶ崎市からきたという加藤智子さんだ。立て続けにヒットさせてから取り込みまでがスムーズで無駄がない。干野さんのアシストがあったとはいえ、ハリスを手繰っているのは彼女である。5本をクリアした時点で今日の竿頭の可能性が濃厚となっていた。

 

私が1本目を釣り上げたのは10時10分頃。干野さんと船長のアシストをしてもらい、やっとの思いで取り込むことができた。後検寸で全長54cm、血抜きをしたあとでも2.5kgはあった。待望の本ガツオは確か3年振りと記憶している。2本目が釣れたのは午前11時30分近く。そろそろ活性が落ち始めようかというラストチャンスに間に合った。サイズはほとんど同じだ。血抜きも早々に氷の入ったクーラーBOXに納めた。

 

途中、右舷トモでロバートさんがマグロらしきをヒットさせて120mほど走られてから20分以上のファイトを続けながら残念ながらハリス切れ。だが、船長が言うには「マグロならあんな走り方はしないし、左右に振れるような泳ぎ方はない。たぶん巨大なサメだろう」と締めくくった。たとえサメだったとしても魚体だけは観てみたかった。ロバートさん、残念でした! 一瞬でも夢とロマンを感じることができましたよ。

 

結局、午後1時15分に沖揚がり。1時間30分を掛けてあぶずり港まで戻ってきた。距離と時間を考えるとプチ遠征に近い釣りとなった。それでもトップはなんと9本。加藤智子さんが竿頭に輝いたのだ。関さんは7本で次頭だったようだが、リッパなものである。途中から電動リールが故障しても必死に手巻きアシストでフル回転の巻き上げっぷりには頭が下がる。

 

最後に竿頭になった加藤さんの釣り方を船長が次ぎのように分析していたと主催の山田君から聞いた。その紹介を最後に筆置こう。

「決められた指示ダナでコマセを撒いてジッと静かにアタリを待つのが良かったのだろう。下手にビシを振ってガチャガチャと動かすとカツオも寄らなくなるのでは。それにリールの巻き方も素直で強引なところがない」
参考までに彼女のハリスは14号3mで通したとのこと。

 

中には「今日のカツオはさぁ、みんなオスなんじゃないの」と捨て台詞で笑いを取る人もいた。和気あいあいの大人の遠足は無事終了となった。

 

山田君、そして干野さん、船長、お世話になりました。感謝感謝です!

 





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