金沢八景弁天屋 午後マゴチ釣り

 

釣り部後輩の皆川君から7月中旬頃に「マゴチを釣ってみたいんですが」とリクエストがあり,台風12号の接近が気になったものの関東には影響がなさそうなので予定通り金沢八景の弁天屋に前夜電話を入れて「3人で並んで釣りたい」ことを告げ右舷胴の間に皆川君、佐藤君,私の順に釣り座を構えた。弁天屋のマゴチ釣りは午後船のみ。出船は12時30分だが、電車組の皆川君と佐藤君を京急金沢八景駅で11時30分にピックアップ。3人乗りの場合は駐車場代が無料になるというのも嬉しい特典。

 

当日は土曜日の好天日ということもあり,総勢17人のマゴチファンを乗せて午後12時30分少し前に河岸払い。約30分のクルージングで到着したのは第二海堡周辺。水深15m前後からスタートフィッシングとなる。当日は中潮の初日で午後2時9分が干潮。そのためか釣り開始からの活性はやや低く,船中で右舷トモですぐに釣れた以外は本命の顔が見られない状況が続く。

 

それでも船長はマゴチのポイントを点々と探りながら水深5m前後の浅い場所に移動すると,突然左側の佐藤君がロッドを曲げて早々にヒット。小型ながら本命マゴチを無事にタモ取り。嬉しい初マゴチをキャッチできた。その後もアタリは出るのだが,食い込みが浅く,掛けられずに時間が過ぎる。エサは活きハゼ。5匹までは乗船料金内だが,それ以上は1匹50円とのこと。上顎の硬い所に針(丸セイゴ16〜17号)を刺して,海底に送り込む。オモリは鋳込み天秤の15号を使用。底立ちを取り、道糸のマーカーを確認しながら1mほど巻き上げてアタリを待つ。誘いは10〜20秒毎の底ダチの取り直しだけ。マメに誘いを入れると,アタリはすぐに出るもの。

 

だが,当日は午後2時頃まではアタリは少なかった。潮が上げ潮に転じると一気に活性が上がり、ゲストも多彩釣れてくる。私が最初に釣り上げたのはエソ。これは砂地帯に棲息するフィッシュイーターだ。小骨が多い魚だが蒲鉾の材料なる魚だから丁重に持ち帰った。骨切りして味噌を加えてナメロウにすると酒のつまみになるのだ。

 

午後2時30分を回ると周囲でもポツポツとマゴチが釣れ始めた。佐藤君も良型を釣り上げて2匹目。私もミニサイズを釣り上げてボウズを逃れた。残念なのは皆川君。アタリは出るのだが、上手く掛けられない様子。確かにマゴチ釣りはアタリが出るまでは運に左右されるが、そのアタリをどのタイミングで掛けるのかが難しい所。まして初心者なら何度かはパラすもの。

 

とはいえ、サイマキエビを餌にするマゴチ釣りよりはハゼ餌の方が釣り易いとは良く言われること。アタリから合わせまでの時間が短いからだ。待ち時間が短く、個体によっては一瞬で丸呑みすることもある。特にハゼが元気に泳いでくれるとそのケースが多い。ガツガツと突然に針掛りすることもあるのだ。

 

佐藤君が最初に釣り上げたマゴチも水深5mで掛かり、まるで出会い頭のような釣れ方だった。反射的に竿を持ち上げて合わせると掛かっていたという感覚だろう。まぁ、そう言うケースは決して多くないが、活性が高まればマゴチの食いは良くなる。高級ゲストはヒラメだ。右隣に座った港区の大江さんはなんとヒラメを4匹も釣り上げ、「なかなかマゴチが釣れないんですよ」と困り顔だが、目が嬉しそう。その後、2匹のマゴチを釣り上げてクーラーは一杯に。

 

驚いたのはイシモチもゲストで釣れること。アオイソメが好物のイシモチが生きたハゼを食べるとはビックリ。

 

最後のドラマは私の竿に訪れた。沖揚がり10分前に竿先がググッと曲がり、数秒待っているとガツガツときた。竿を少し上げたらゴンゴンと強い引き込みでリールを巻き上げると、今度はドラグが滑り、巻く手を止めて待つこと一瞬。穂先をあまり上下に動かさずに慎重に、ゆっくりと巻き上げると巨大な茶色の魚体が浮いた。仲乗りさんのトモ取りで無事に取り込んだのは後検寸で全長62cmのマゴチ。自己記録更新である。釣りは最後まで諦めてはいけないと言われるが、まさにそれを実践した感じだ。確かに、最後だから新しいハゼに付け替えたのは事実。底を取って1m巻き上げて待っていただけだが、ハゼが最高の仕事をしてくれたようだ。

 

船長に「60cm以上を釣ると大物賞がもらえるからまた来るように」と言われ宿で1000円の乗船割引券を頂いた。HP用に写真まで撮影してもらって嬉しい半日を過ごすことが出来た。若女将の話では「マゴチは11日で終了するの。まだ釣れるけど成長が遅い魚だからまた来年を楽しみにきて下さい」とのこと。種の保存を考えるとても真摯な船宿であることが分かった。それだけでも来た甲斐があった。皆川君、来年まで予備知識を仕入れてイメージトレーニングして待ちましょう。諦めない限り必ずマゴチは釣れるから。

 




長井港儀兵衛丸 午前カワハギ釣り

 

迷走する台風10号の影響が心配された8月27日に長井港の儀兵衛丸から早朝6時出船の午前カワハギ釣りに出掛けた。当日は天候も若干のウネリがあるものの波は低く、穏やかな凪。5時30分には受け付けをすませて右舷胴の間に座ると、土曜日ということもあり右舷だけで5人の釣り人が支度に余念がない。私も新調したリールの使い心地を確かめつつ仕掛けをセット。市販の胴突き仕掛けは3本針でオモリは円形25号を使用。付け餌はマルキューの「生アサリ」を1パック持ち込んだ。実釣時間が4時間ならたぶん使い切る最適な量と判断した。

 

定刻6時に港を離れて向かったのが港前の水深9m。港から5分という近さには驚いた。当日の潮回りは長潮。潮の干満があまりない潮だけにカワハギの活性は案の定低い。さらに、台風9号の降雨のためか海は少し濁った感じ。水深が浅い場所だけに底荒れが心配されたが、ゲストのトラギスやキタマクラ、ササノハベラはそこそこ掛かってくることを考えると、カワハギも釣れるはずと甘く考えてしまった。

 

水温が27度近くある高水温時には群れが点々と散っていて、固まりで遊泳しないのが夏カワハギの習性だから船長もポイントを点々と移動する。水深も深い場所では20m以上のポイントも探りつつ、まさに拾い釣りという感じである。干潮が午前6時30分だから潮変わりのあとに釣れるだろうと予想したら珍しく本命カワハギを6時50分にやっと1匹目を釣ることができた。釣り方はオモリが着底した直後に2mほど仕掛けを跳ね上げてから穂先を少しずつ振るわせつつ、海底に近づけて行く方法。底に着いて道糸をわずかに弛ませて1秒後に聞き合わせるとキター!カンカンと小気味良い引きで海面に顔を出したのは後検寸で全長22cmの良型。この時期はワッペンサイズが混じらないのが嬉しい。

 

私の左隣に座っていた横浜市の冨田さんはなんと全長30cmの尺ハギをキャッチ。船長に写真撮影をされるほど。なんでも今シーズンの記録更新サイズとか。私も嬉しそうな冨田さんの尺ハギを手にもって撮影に協力してもらったのは言うまでもない。冨田さんは「オモリが着底した途端にガガッと食ってきました」と教えてくれた。この時期は数が釣れなくても型が良いという話は嘘ではなかった。

 

とはいえ、ゲストの食い気も午前8時頃から活発になり、エサの消耗が激しくなる。数少ないカワハギからのアタリを確実に釣果に結びつける必要があるためバラしは禁物だ。万年ビギナーの私は釣り方の引き出しが少ないため、うまく掛けられずに何度も「ア、クソー、ばれた」と口に出してしまうことが多く、悔しい思いをした。

右隣の小笠原さん親子(横須賀市)はゲストのベラやトラギスに悩まされながらも本命を2匹の他に美味なイトフエフキダイを最後に釣り上げていた。小笠原さんは「この宿は良心的です。親子2人で6500円ですから」と普段出掛ける久比里の宿ではなく、儀兵衛丸を選んだ。

 

午前10時が沖揚がりだけに少し焦り始めた9時40分過ぎ。チチ、ククという微妙なアタリにギア比8.1の新調リールを巻き合わせで上手く掛けられて2匹をなんとか釣り上げた。これも全長21cmでこの時期にレギュラーサイズだ。腹も大きく張っていて肝の有無が楽しみな1匹である。

 

これを最後に無念の沖揚がり。カワハギ釣り歴20年以上という冨田さんは尺ハゼを含めて4匹。トップ8匹は左舷トモの若い男性。カワハギ歴5年で竿頭とは立派なものである。私は2匹だけ。トホホの釣果だが,型が良かったのがせめてもの救い。自宅に戻って捌いてみると8月下旬なのにもう肝が巨大化していて、好物の肝和えで絶品の刺し身を食べることができた。夏ハギは一般的に身肉が旨いというのを知っていたが、肝が大きい個体が釣れるとは思わなかった。

 

今回のカワハギ釣りの教訓として言えるのは、潮が濁り気味の場合は仕掛けを少し派手に演出すること。私はアタリを重視するため中オモリや集魚版、は基本的に付けない主義である。唯一、仕掛けの最上部にゴールドの集魚シートを貼付けただけ。水深10m前後の浅い場所でも潮が濁っている時には仕掛けやオモリを目立たせることも大切だと感じた。釣りの途中で中オモリや集器板を装着しようと考えたが、無精者の私は面倒ぐさがって針の交換だけで終始した。それが敗因のひとつかもしれない。

 

台風シーズンの9月はもうすぐ。通過後の数日間は濁り潮になることが多いと肝に銘じておこう。

 




葉山あぶずり港愛正丸 カツオ&キメジ釣り

 

「大人の遠足」を主催する釣り部後輩の山田君の音頭取りで8月13日、葉山あぶずり港の愛正丸から本ガツオ&キメジ釣りに出掛けた。出船が6時だというのに5時前にはすでに受け付けを済ませて早々に乗り込む猛者も数人いたようだ。筆者は左舷ミヨシから2番目の釣り座。右側にはやはり釣り部後輩の栗原君が座り、準備に余念がない。乗り込んだのは「大人の遠足」が大好きな釣り仲間12人。そのうち女性アングラーが3名。

 

当日は北寄りの微風で凪ぎ。海は静かで快適なクルージングを約100分ほどで最初のポイントに到着した。周囲には相模湾のカツオ狙いの釣船が集結した感じで、まるで東京湾のタチウオ釣りのようだ。場所は小田原沖というより初島回りといったところ。釣り開始は午前7時30分過ぎ。船長の指示ダナは15m。海面下15mだから強烈なカツオの強引を最大限に楽しめるのは良いのだが、取り込み時のバラしが多発するのも理解できる。

 

活性の高い群れに遭遇したのは午前8時30分頃からだ。仕掛けはハリス14〜16号の3m。針はヒラマサ針13号前後。ロッドはカツオ専用でなくてもビシ80号を背負える多少硬めの調子が理想。ワラサ竿や遠征五目用の竿で充分。私は数年間にカツオを数本釣り上げたことのある硬めのビシアジ竿(オモリ負荷130〜150号)に古いレバードラグリールをセット。道糸はPE8号を300m巻いてある。ただし、手巻きリールだ。深くても水面下30mが指示ダナと聞いていたので手巻きで問題ないと判断したからだ。

 

だが、これが選択判断ミスのひとつになるとはつゆぞ思わなかった。左隣の関さん(横須賀市)は早々に本命カツオをポンポンと釣り上げている。もちろん、仲乗りの星野さんのタモ入れのアシストはあるもののバラシが少ない。理由のひとつはこうだ。「アタリらしきを感じたら即座に合わせて電動リールをフルパワーで巻く」とのこと。豪快な綱引きでカツオに主導権を絶対に渡させない。速攻早業の姿には感服。取り込みの基本は魚の頭をタモ網の方向に向けてハリスを手繰るのだが、浅いタナで掛けているためカツオは海面直下で暴れまくるのだ。どっちに頭があり、タモ入れの位置がどっちなのかが一瞬分からなくなる。パニックで慌ててしまうとその時点でバレることが多い。ハリス切れではなく、針が口から外れることが多い。もちろん、ハリスを手繰る際にテンションが一瞬でも緩めば分かるのだが、そうではなくても針が外れるのはちょっと理解できない。

 

私もカツオが針掛かりしても立て続けに4本を海面近くでバラしてしまい落胆の色を隠せない。5回目も敢え無くバレてしまい、もしかすると今日はボウズになるかも、という危機感が漂い、正直無口になりかけた。

 

その時点で栗原君は2本を釣り上げて余裕のジギングに釣り方を方向転換していた。周囲でもバリバリ釣り上げている女性アングラーが同じ左舷の胴の間にいた。なんと茨城県竜ヶ崎市からきたという加藤智子さんだ。立て続けにヒットさせてから取り込みまでがスムーズで無駄がない。干野さんのアシストがあったとはいえ、ハリスを手繰っているのは彼女である。5本をクリアした時点で今日の竿頭の可能性が濃厚となっていた。

 

私が1本目を釣り上げたのは10時10分頃。干野さんと船長のアシストをしてもらい、やっとの思いで取り込むことができた。後検寸で全長54cm、血抜きをしたあとでも2.5kgはあった。待望の本ガツオは確か3年振りと記憶している。2本目が釣れたのは午前11時30分近く。そろそろ活性が落ち始めようかというラストチャンスに間に合った。サイズはほとんど同じだ。血抜きも早々に氷の入ったクーラーBOXに納めた。

 

途中、右舷トモでロバートさんがマグロらしきをヒットさせて120mほど走られてから20分以上のファイトを続けながら残念ながらハリス切れ。だが、船長が言うには「マグロならあんな走り方はしないし、左右に振れるような泳ぎ方はない。たぶん巨大なサメだろう」と締めくくった。たとえサメだったとしても魚体だけは観てみたかった。ロバートさん、残念でした! 一瞬でも夢とロマンを感じることができましたよ。

 

結局、午後1時15分に沖揚がり。1時間30分を掛けてあぶずり港まで戻ってきた。距離と時間を考えるとプチ遠征に近い釣りとなった。それでもトップはなんと9本。加藤智子さんが竿頭に輝いたのだ。関さんは7本で次頭だったようだが、リッパなものである。途中から電動リールが故障しても必死に手巻きアシストでフル回転の巻き上げっぷりには頭が下がる。

 

最後に竿頭になった加藤さんの釣り方を船長が次ぎのように分析していたと主催の山田君から聞いた。その紹介を最後に筆置こう。

「決められた指示ダナでコマセを撒いてジッと静かにアタリを待つのが良かったのだろう。下手にビシを振ってガチャガチャと動かすとカツオも寄らなくなるのでは。それにリールの巻き方も素直で強引なところがない」
参考までに彼女のハリスは14号3mで通したとのこと。

 

中には「今日のカツオはさぁ、みんなオスなんじゃないの」と捨て台詞で笑いを取る人もいた。和気あいあいの大人の遠足は無事終了となった。

 

山田君、そして干野さん、船長、お世話になりました。感謝感謝です!

 




葉山長者ケ崎海岸大海荘 ボートサビキアジ五目釣り

 

真夏のボート釣りを単独で楽しむには経済的負担が大きい。特に湘南葉山エリアでは、貸しボート店の駐車場代がバカにならない。中には「ハイシーズンなので1日2000円になります」と言われる所もあるようだ。もちろん、2〜3人で割勘にすれば大した金額ではないが、7〜8月は貧乏ボート釣り師には辛いものがある。

 

ところが、葉山公園の隣にある「大海荘」はなんとこの時期に限らずいつも駐車場は無料。クーラーへの氷も無料。ただし、土日祝日のみ営業なのでご注意を。1日3800円で午後2時には着岸すること。また、帰りに砂を落とすシャワーもタダで借りられる。

 

下世話な話で書き始めてしまい恐縮だが、それでもボート釣りは天候が重要だ。7月30日は前夜のヤフーの天気予報では風がほぼ無風。風速1〜2と表示されていて、べた凪が予想できた。予約ナシでもOKという点も魅力。当日電話を入れて申し込むとすぐにOKとのこと。葉山公園の駐車場を右手に見て直進した突き当りが「大海荘」だ。

 

のんびりと一人でボート釣りをするのも悪くない。長者ケ崎海岸はすでに海水浴シーズン真っ盛り。朝7時30分過ぎに漕ぎ出して、目指したのは小磯の鼻。その真沖にある根廻りでアジを狙う予定で向かったのだが、魚探も何もなく、9年前に小アジを60匹釣り上げた好ポイントを山立てでチェックしつつ、アンカーを投入しようと思った所にボート店主から携帯に連絡が入り、「そこは昔定置網が入っていたところで、根が険しいのでアンカーが引っ掛かるので場所を変えて」という指示が出されて少し一色海岸寄りに移動した。私の山立ても案外いい加減なものである。

 

最初のポイントは水深16m前後。ここでアンカーを投入して釣り始めたのだが、10時近くになってもゲストの1匹も掛からない。これはポイントを外したかな、と感じて10時過ぎにプチ移動。沖に向けて約100mほど移動してアンカーを再投入。水深は15m弱と浅くなってしまった。ところが、このポイント変更が功を奏したのか再開一投目でなんと全長31cmの大アジが釣れたではないか。やはりボート釣りはポイントが命、ということだ。

 

参考までに1本目の竿にはサバ皮の8本針でハリスは2号の市販仕掛けを使った。もう1本は「ボートアジ五目」という面白い胴突き仕掛けを装着した。上3本が色違いのスキンサビキ、下2本が緑とピンクのカラー針でオキアミを装餌した。コマセは冷凍アミエビ。これに集魚剤と増量剤を加味した「波止の鬼 アジの巻」という粉末を混入。すると、冷凍コマセにありがちな水分が一気になくなり、コマセが適度に固まり、とても重宝だ。ドリップ状にならないためコマセカゴに詰め込み易くなるからだ。

 

その後もポツリポツリとゲスト混じりで釣れるから2本竿では忙しいほどに。片方はコマセを詰めるだけだが、もう一方は下2本にオキアミを付けなければならない。それがチト面倒だが、アタリは増える。とはいえ、釣れてくるのはゲストのササノハベラやキュウセン、スズメダイやネンブツダイ、時にはミニサバやキタマクラまで掛かってくる。アタリが多いのはポイントが岩礁帯の証拠。最初のポイントでは、それすらもなかったのだからポイント移動は大正解だった。

 

大アジが釣れたのは最初だけ。あとのアジは堤防サイズの小アジが多く、全長で15cm弱。13cmもポツポツ。それでも夏の時期は南蛮漬けが美味しいのですべてキープ。ササノハベラの若干大きいものとキュウセンもキープ。ボートのアジ五目ということでご勘弁を。

 

午後12時30分を過ぎると、潮具合なのかアタリが遠くなった。潮回りは若潮で午後3時20分頃が満潮。ということは上げ潮が効いているはず。しばらくすると、忘れた頃に小アジがポツリと釣れてくる。そんな状態だから飽きることはない。コマセが残り少なくなった午後1時30分頃にドラマは待っていた。

 

サバ皮サビキの竿がグイグイと海面に突っ込み、コレはデカイのが掛かったかなと思いつつ、慎重にリールを巻き始めた。途中強引に突っ込むため、リールを巻く手を止めてしばし、穂先の曲がりで耐えて待つこ数回。やっと海面近くになると、左に道糸が走り、これは「サバかソウダガツオだな」と思いながら、海面を覗くと茶色い魚体がユラりと浮かんだ。

 

「ヒラメだ、しかもデカイ」とつぶやき慌ててタモを左手に掴み、取り込もうとするが入らない。頭から何度も入れ直してやっとの思いでボート内に。緊張感で手が震えてしまい、カメラのシャッターも切れない。少し時間をおいて動画撮影もしたが、とにかく驚いた。ボート釣り経験は20年以上あるが、ヒラメは初めて。しかも後計測53cmは生涯初である。ハリス2号のサビキ仕掛けで運良く釣り上げられたのはラッキーとしかいえない。海面直下での最後の突っ込みの時には「切れないでくれ、バレるなよ」と心の中で叫んでいたのは言うまでもない。このヒラメはサビキに掛かった小アジか雑魚に食いついたに違いない。ただ上がってきた時には口の中には小魚は見えなかった。まさかサバ皮にヒットしたわけではないだろう。

 

午後2時着眼の約束なので慌てて帰り支度をして戻った。ボート店主に見せると「それは大きいよ。めったに釣れない」と言われ、写真を撮ってもらった。たぶん、サビキの小アジに掛かったのに姥食いしたんだろうとのこと。人生初のボート釣りでキャッチできた全長53cmのヒラメは久しぶりに感動した。こんなサプライズがあるからボート釣りは辞められないのだ。自宅に戻って初日は刺し身、翌日に昆布締めで食べたが、どちらも絶品。夏ヒラメは旨くないという釣り人もいるようだが、決して不味いわけではない。これはハッキリ断言できる。

 




積丹半島日司漁港ジギングブリ釣り釣行2日目

 

7月17日の釣行2日目は気合いを入れて早朝3時40分に起床。宿泊した民宿小林からクルマで約20分掛かる日司漁港だけに余裕を持って出船30分前に集合することに。当日は3連休の中日で混雑が予想されたからでもある。案の定、我々4人の他に8人が乗り込み午前5時少し前に港を離れた。両舷で12人だが、NANA3は横幅のある漁船を改装した釣り船といった感じだ。関東地方の乗合船と違って座るための長椅子らしき場所はない。ただ、ロッドホルダーが豊富にあるためジグをセットしたロッドを並べて準備しておける点は快適である。

 

さて、当日の天候は曇天のち小雨混じりとなり、風は弱いものの合羽を着用しないと多少寒く感じられた。ただ湿気が皆無だから不快感はない。最初のポイントまでは前日同様20分足らず。水深も50m前後と浅い。メタルジグは前日同様に160〜180gが基本。潮の流れは決して速くなく、適度に流れている。

 

ところが、魚からのアタリがまったくないので。12人乗っていてジギングのエキスパートもいて、中には電動リールを使った電動シャクリをウィンウィン響かせてガンガン力強く、シャクリを入れても何も反応がない。ワンピッチショートジャークだけでなく、体力のある佐藤君はジャカジャカ撒きにシフトしても魚からの反応は皆無である。

 

魚探を見てみると、魚群がパラパラと映る場面もあるが、ほとんどは何も映らない。そんなポイントで小笠原船長は回遊するブリを待ち受ける作戦のようだ。確かに、シケでない限り毎日のように沖で魚を釣らせているのだからポイントは熟知しているはず。それでも、魚探がマッサラとなると、「オイオイ、魚のいる場所に連れて行ってくれよ」と愚痴りたくもなる。

 

そんな閉塞状況を一気に払拭したのが中谷さんだ。午前8時40分頃に強烈な引き込みでリールを巻き始めた。グイグイと突っ込む感じは青物かそれとも。しばらくして海面浮いた茶色の魚体はヒラメだった。「ヒラメは10m位は追いかけてきますよ」とは仲乗りさんの弁。この海域で釣れるヒラメは周年美味しいとも言う。型は50cm前後だが、肉厚の良型といっていい。ジグはシルバーのラメ入りだった。

 

そう言えば、前日の藤田君の釣り上げた2匹はどちらもブルー&ピンクのジグにヒットしてきたという。その日によって、ジグの色やシルエット、誘い方やジグの動きにブリの好みが出るのだろうか。ヒラメはたぶんシルバーのジグをイワシと思い込んだに違いない。

 

そうこうしている間にとうとう雨がポリポツリの時間帯から本降りになり、アタリのない私だけでなく、トモ側に設置される屋根スペースでしばし休息を撮る釣り人も多くなり、ヤル気モードが完全に削がれてしまった。船中だれかにヒットすれば突然ロッドを握ってガンガンしゃくる気分にもなるのだが、アタリらしきもまったくないのだから仕方ない。戦意喪失しない人の方が不思議なくらいだ。

 

そんな沈滞ムードを一気にひっくり返したのは右舷トモの釣り人。朝から見ていると細いロッドにベイトリールの組み合せでロッドを大きくシャクルスタイルを続けていた。スロージギングの釣り方なのかどうかは私には分からないがとにかく、スピードはスロー。上方にロッドを大きく跳ね上げてはゆっくりと戻すという誘い方を続けていた人にヒット。それがなんと船中唯一のブリである。因にジグはグリーン/シルバー。私が先日バラした時もジグの色はクリーン/シルバーであった。釣り座も前日はほぼその場所であった。

 

午後6時に沖揚がり。およそ6時間の釣果がワラサ1本とヒラメ1枚のみ。釣り人12人でこの貧果はどうしようもない。回りで釣れていないのだからジギング2回目の私が釣れる訳がない。名人藤田君も「引き出しはもうない。やれるだけのことはすべてやり尽くした」とうなだれて船を降りた。過去4回までにここまで散々な釣果はなかったという。

 

では、その理由は何なのか。船長に尋ねてもたぶん答えは出ないだろう。明白なことはひとつだけ。食い渋りの日は1日ではなく、2日以上続くことがあるということ。これだけは教訓として肝に銘じておきたいものである。海水温、風向き、潮の流れ具合、潮色など色々な条件が加味されて高活性になるのが青物、ブリである。自然相手の釣りだけに研究を続けていても判断は難しいだろう。それが釣りというものだ。3枚目の写真は日本の渚百選にもなっている島武意海岸だ。

 





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