鴨居大室港一郎丸 タチウオ&ビシアジ釣り

 

梅雨の合間の好天ほど素晴らしい釣り日和になることはない。7月8日に乗り込んだ鴨居大室港の一郎丸の仕立て船でタチウオとビシアジ釣りを楽しもうと集まったのは総勢10人。音頭を取ったのはフェイスブックで御知り合いになった小幡みどりさん。私は逗子駅近くで朝定食を食べて到着したらなんと出船1時間前だというのに全員がすでに乗り込み、最後の釣客となってしまった。横浜関内でジャパニーズダイニング凪を経営する小島さんにも「梅澤さん、来るのが遅過ぎ!」と言われてしまい、出鼻を挫かれてしまった。

 

無風ベタ凪の鴨居沖に出船したのは午前7時20分頃。約25分のクルージングで金谷沖に到着。タチウオ船団はすでに形成され、狭いピンポイントに6隻ほどのタチウオ船が密集し、釣り開始となった。簡単に仕掛けの概要を説明しておく。PE2号の超小型電動リールを使う人はオモリ60号〜80号、ハリスは6号2m前後の1本針。初期のタチウオはまだ型が大きくないので針サイズも1/0の小型でOK。私は深い場所でも餌が良く動くように1.5mと短くした。このハリス長が最後まで難し釣りを引きずってしまったようだ。

 

釣り開始の場所は金谷沖。水深は80〜120m前後と深い。付け餌はサバの短冊。皮側から差して1回の縫い指しで仕掛け投入。誘い方はこの時期の定番である細かいシャクリと小刻みなリールの巻き上げが肝要。チョンチョンと仕掛けを上方へ動かしつつ、リールのハンドルは4分の1から6分の1回転前後。ジックリと、それでも速いスピードで誘い上げる。すると、90m前後でクククッとお触りがあり、活性は悪くない感じ。だが、食い込みのアタリは少なく、なかなか針掛かりまではいかない。それでも、手慣れたベテランは食い気を誘いながら大きく引き込むアタリで針掛かりさせる。すると、ガツガツと突っ込むアタリが出て、良型70cm前後を取り込む姿が私の座った右舷大ドモからよく見れる。私は開始から20分前後でやっと小ぶりな60cm級を取り込んだ。

 

こんなシビアなヤリトリも午前9時前には下火になり、食い気が落ち着き、朝のモーニングサービスは終了。活性の高い時間にバリバリと掛けて数を延ばすことができたのは左舷ミヨシに座った名手、小島さんぐらいだろう。気難しくなるとなかなか針掛かりさせるのが難しい。タチウオはこの時期、もう少し浅い場所で捕食するものだが、当日は浅くても80m台の深い場所がお気に入りのようで難しい。

 

それでもタチウオ釣りに手慣れた私の左に座った谷藤さん(大和市)はコンスタントに本命を針に掛けている。食いしぶりとなった10時前後でも「活性の高そうな水深で仕掛けを上下に誘い、リールを巻かずに執拗に誘い続けるんですよ。そうするとググッとアタリが出ますから」と気難しいタチウオの対処法を教えてくれた。

 

私も何度かその方法を繰り返してみたが、どうにも掛からない。というより、アタリが出ないのだ。仕掛けを何度も回収しても付け餌に変化は見られない。齧られた形跡がないのである。エサを交換して、垂らしの部分に切れ込みをハサミで付けてヒラヒラ状態にしてみても、食い気は上がらない。右舷胴の間の石井さん(川越市在住)は食い渋りでもロッドを終始手持ちで誘い、4匹のタチウオを釣り上げていた。若い女性アングラーとしてはかなりレベルの高い腕の持ち主といった印象を受けた。

 

午前10時30分頃が干潮の潮止まり。その後、20分ほどで上げ潮に変わったにもかかわらずアタリは皆無だ。無風ベタに高温が追い打ちをかけてくる。額や顔から汗が流れる場面もあり、疲れがピークに。すると、今度は眠気に襲われ、とうとう30分ほど仮眠してしまった。その頃には南寄りの風がソヨソヨと吹いてきて気持ちはよかった。

 

午後1時にはビシアジに変更。ポイントはタチウオの釣り場から約5分の近場。ただ驚いたのは東京湾のビシアジ釣りと市はかなり深い水深110m前後で釣り再開となった点。130号ビシを底まで落として2mでコマセを振るとすぐにアタリは出たが釣れてくるアジは予想外に小さいのだ。深い場所ならデカイのが釣れると思ったら大間違い。その後、少しずつ型は良くなり28cm前後までサイズアップしたが、水深が深いとパレも多く、数は延ばせないまま結局午後2時50分に沖揚がりに。

 

もう少し早い段階でビシアジに変更してくれればアジの数も増やせたかもしれないがコレばかりは時の運と手返しの差といえよう。左舷ミヨシの小島さんは40数匹を釣り上げたというから凄い。当日は大潮回り。午前10時30分が干潮で下げ潮。その後は上げ潮となったが、釣り客同士のオマツリも終盤には多発して数を延ばせなかった人もいたようだ。

 

さて、最後に食味の話で締めくくろう。タチウオ釣りの時間に釣り上げたマサバが2匹。内1匹は全長40cm弱だったので血抜きをして持ち帰ったのだが、初日の夜に刺し身で食べた。まるでマグロの中トロのような味わいで酒が進んでしまった。ところが、半身を翌日塩焼きで食べたのだが、脂の乗りがなく、パサパサ。これにはガックリ。夏場はマサバではなく、ゴマサバが旨いということを改めて実感した。タチウオは想定内の絶品。炙り刺し身は中毒になりそうな旨味が口の中に溢れ、上品な脂の味というものを満喫できた。今後もタチウオは良型が多くなればもっと美味しくなるだろう。

 




鴨居大室港五郎丸 午前ビシアジ釣り

 

6月24日の土曜日、鴨居大室港の五郎丸から午前ビシアジ釣りに出掛けた。今回一緒に乗り込んだのはフェイスブックで釣り仲間となった国分寺市の伊東さん。ビシアジ釣り歴はもうかれこれ5年とのこと。座ったのは左舷トモ側から2番が伊東さん、ほぼ胴の間が私。両舷で10人と週末にしては少ないのは五郎丸店主の粋な計らいで2艘出しとなったからだ。これは助かったと瞬時に思った。
というのも、当日の潮回りが大潮で午前11時が干潮だからだ。つまり、下げ潮で釣ることを余儀なくされるということ。東京湾の下げ(引き)潮は流れが速く、130号のビシでは急流で釣りづらい。

 

案の定、釣り開始となった午前8時頃はトモ方向へ45度近い角度で流され、水深65mでも着底した時に電動リールのカウンターの数字は72m近くになっていた。底立ちを取り直すと、また数メートルは道糸が出て行く感じであった。

 

それでも、底上げ2m前後でポツポツとアタリが出るので、マメにコマセを撒いてグングンとアジ特有の突っ込みのあるアタリは気分はいい。開始から10分足らずで伊東さんが釣り上げたのは良型のマサバ。最近では貴重なマサバは当然血抜きをしてクーラーBOXへ。その直後に私の竿にもアジのアタリが出て、慎重に3mほど手巻きをしてから電動のスイッチをオンに。中速で巻き上げてくると30cm近い良型が1匹掛かっていて慎重に取り込む。基本的にタモを使わずに取り込む無精者の習慣が抜けない。今や貴重な東京湾の良型アジは大切にタモ取りをした方が良い。海面バラシで泣くのも釣り人の自己責任と割り切っているのは私ぐらいだろうか。

 

実は理由がある。今回ちょっと欲張って最初から3本の仕掛けを使ったからだ。どういうことかというと、タモを使うと針掛かりしていない他の針が網目に引っ掛かって手返しが悪くなるからである。しかし、重量のある良型はなるべくタモ取りをした方が悔しい思いを引きずらずにすむことも確かだ。アジの掛かっていない2本の針が網目に食い込むと面倒なことになる。それを避けたかっただけ。

 

ところが、3本針は当日のように潮が速い日には手前マツリが多くなり、それで手返しが遅くなる。今回の私はまさにそのパターン。ハリスのモツレやヨレを手直しするのし手間取り、せっかく釣れている時間をロスしてしまった。

 

午前9時過ぎに船長はポイントを移動。水深は60m前後で多少浅くなったのだが、アジの型も小さくなり、ガックリ。20cmちょっとが平均サイズになり、巻き上げてくる時の重量感が感じられない。引き味も若干弱く、2点掛け(一荷)でもしない限り楽しめない。その2点掛けが上手くできるようになったのは午前11時を回った頃からだ。潮が少し大人しくなり、潮止まり時間に。潮が止まるとアタリも皆無となり、潮が動き始めて上げ潮に変わると道糸が垂直に立つようになり、ダブル掛けを2回と最後に一気に4匹を追加して、午前11時40分に沖揚がりとなった。

 

船中トップは40匹で私は19匹まで追い上げた。最大サイズは全長32cm。朝一番で釣り上げた個体だった。同行した伊東さんも30匹以上は釣っていたと思う。手返しも速く、動きに無駄がない。それと仕掛けをすぐに2本針に交換していたのがたぶん功を奏した感じである。半日船でトップ40匹のほぼ半分も釣れれば充分満足できる。残念だったのは良型のサバを1匹は釣りたかった点だ。

 

自宅に戻って撮影を終えてから魚を捌いて驚いた。腹の中に黄色の真子や白子を貯えたて個体が多く、せっかくなので一番大きな個体から真子を丁寧に引き出してワサビ醤油で食べたが、こいつは旨かった。後はいつもの刺し身とタタキでガッツリと自宅で飲み放題になったことはいつものこと。タタキは長ネギとヒネ生姜を加えて、軽く叩く程度に。叩きすぎるとナメロウになってしまうから要注意。

 

冷蔵庫のチルド室に入れておけば2日目も充分食べられる。実は3日目も刺し身を食べることになるとは思っていなかった。お裾分けは合計6匹。つまり、13匹もあれば家族2人なら充分過ぎると言うこと。大漁の人は干物にする技術と知識があれば1週間はアジの干物で朝食を食べられるでしょう。釣り人の特権とはいえ贅沢な話である。

 




葉山あぶずり港まさみ丸 アコウダイ釣り

 

6月3日、深場釣りが大好きな釣り部後輩の山田君の企画立案で葉山あぶずり港のまさみ丸から乗っ込み終盤のアコウダイを釣りに出掛けた。フェイスブックで知り合った総勢12人が乗り込み、定刻より30分も早い午前6時に港を出発。当日の天候は北寄りの微風がわずかだけ。霊峰富士もクッキリと見える爽やかな初夏の海を約40分のクルージングで城ヶ島手前で第一投。水深470mから釣り開始となった。

 

私の釣り座は右舷トモから2番目の揺れない場所を山田君が指定。嬉しいのはマグネット板、バッテリー、さらにロッドキーパーまで無料での貸し出しに感謝。失敗したのは私の仕掛けだった。針数が9本と多く、しかもハリス長がやや長いため投入に神経を使わないと手前マツリが多く、途中で何度か胴突き仕掛けがダンゴ状態になることも。付けエサは塩漬けのサバの短冊が宿からの支給餌。今回は欲張って特エサのイカ短冊を持ち込むことはしなかった。また、サメを寄せては行けないと考えて水中ランプも装着しなかった。オモリは300号、中オモリは60号にヨリトリリングを装着することで海底に這わせる技法を使えるよ

うにした。

だが、運は左舷トモの河野さん(大田区在住)に持っていかれてしまった。なんと最初の1投目で本命アコウを釣り上げたのだ。船中誰にもアタリがないという厳しい中、オレンジ色の魚体を手に撮影に協力していただいた。満面の笑顔が印象的であった。さて、次ぎの流しは「自分の番だ!」と静かに息巻く姿がチラホラ。水深520m前後でオモリをトントンしつつ、時折底立ちを取り直して誘いをかけても一向に生体反応はない。活性が低いのか、底潮が動いていないのか分からないが誰の竿も曲がらない。

 

痺れを切らせた船長は午前9時前に大きく移動する決断を下した。向かう方角は大島方向。そう沖の瀬である。約40分近く走って釣り再開。今度はさらに深く570m前後というアナウンスに驚いたが、アコウ狙いなら特段ビックリする深度ではない。電動リールのカウンターが最高630mを示す場面もあり、いよいよ本場の深海釣りに突入した感を強くする。何度か底立ちを取り直していると、穂先がググっとお辞儀をして、何かが針掛かりした印象を伝えてきた。山田君の指示に従って道糸を少しずつ送り出して、穂先からテンションを消すゼロテンションを繰り返す。船長からの指示で右舷側を先に巻き上げましょうの合図で巻き始めた。

 

すると私の硬い調子の竿先が時々ググンと曲がって強烈な突っ込みが出る時もあり一体何が掛かったのか。不連続に穂先を叩く感触はどうやら得体の知れない深海魚か、などと夢とロマンのある他愛のない話で盛り上がるも、とうとう船中私の竿だけが巻き上げ途中になり、残り100mを切ってもリールのスプールが時々ストップして遅々として巻き上げ速度が上がらない。ドラグを締めて手巻きでもアシストするのだが、なかなか浮いてこない。数分後、とんでもない深海ザメが浮上したのだ。目の色が蛍光グリーンで全長1.3m近くはあった。船長の指示でハリスを切ってリリースとしたが、悠然と深海へ戻って行った。船長は「ベニアコウで釣れる深海ザメだね」とひと言。

 

その後、昼近くになってから魚の活性が高まったらしく、アタリは何度か出るようになり、エサだけ取られていたり、ハリスが切れていたり、反対舷の釣り人とオマツリする場面も数回。潮の流れが良くなってきたのだろうか。いわゆる魚っ気がジワジワと出てきた感じ。その後、私の竿には定番ゲストのトウジンが掛かり、あまりに良型(全長76cm)だったので写真撮影を山田君にしてもらい、なんとか食べられる土産を確保してひと安心。その後もスミヤキ(クロシビカマス)を1本追釣して最後の流しになる前に左舷で大物が釣れたとのこと。釣ったのは左舷胴の間の岩見さん(横浜市)だ。濃いオレンジ色というより深紅の方がピッタリくるアコウだ。アコウ釣りには自信を持っている岩見さんの真骨頂が炸裂した感じ。正確には計測していないが目測で2.5kgはあるだろう、素晴らしい魚体である。岩見さん、写真撮影にご協力頂き、有り難うございました。慌てて逆光でシャッターを切ってしまったため顔が真っ黒になってしまい、失礼しました。

 

その直後に「アコウが浮いている」と船中で叫ぶ声で船長が船を動かしてタモで掬った。誰かの仕掛けに掛かっていたであろうアコウが針から外れたのだ。針が口に残っていない以上誰の魚か分からない。最終判断は山田君の「ジャンケンで一番負け続けた人に進呈します」という粋な計らいで紅一点の女性アングラ−(お名前を聞き忘れました)の手に渡った。最後には右舷ミヨシの釣り人(冨田さん)が良型を釣り上げて船中4匹で今回の深海釣りは幕を閉じた。私は最後にアタリがあったのだが、釣りてきたのは46cm

のスミヤキ。一番下の針に掛かっていた。

 

沖上がりは午後2時30分を回っていた。完全に船長のサービス残業となったが、最後の1匹は有終の美を飾れて満足感があったことだろう。船長も残業した甲斐があった、と胸を撫で下ろしたことだろう。港に戻ると時計の針は4時近くになっていた。記念撮影と前述のジャンケン大会でお開きに。

 

最後に味覚の話を少し。トウジンは「肝和えが絶品」というキモ好きの山田君に言われた通り、刺し身で肝和えに初挑戦した。76cmもの巨体なのに肝が案外小さくてちょっと残念。それでも濃厚な旨味がトロけ出して旨かった。ただ身肉は若干軟らかかったため、昆布締めで翌日食べたが、こっちも絶品。飲んべえのツマミとしては堪えられない深い味わいだ。昆布の香りと締まった身肉が口の中で噛む毎に旨味として広がり、酒量が増えてしまったことはいつも通りだ。私は今回も本命アコウは釣れなかったが、凪の海で気持ちの良い釣りを満喫できたことが嬉しかった。

 




片貝旧港第一二三丸 イサキ五目釣り

 

梅雨に入る直前は湿気の少ない爽やかな海風を頬に感じながら釣りを満喫できる最高のシーズンである。そう、梅雨と言えばイサキが脳裏に浮かぶ釣り人は多いだろう。そこで良型イサキばかりが釣れる「イサキの北限エリア」とも言われる外房九十九里の片貝港に出掛けてきた。乗り込んだのは第一二三丸。どうしてその船宿を選んだのかと言われると正直困る。実は隔週刊雑誌「つり丸」にレギュラーページを持つ盛川さんが主催する「つりなび」があり、特定の宿に乗船割引券をヤフオクで入札して競り落とせるシステムがある。その割引券の宿のひとつが二三丸だったというわけ。しかも、割引額が凄い。4500円というから驚く。とはいえ、うまく競り落とせなければ購入することはできない。運とタイミングが大きく左右するギャンプル性の高い割引券といっていい。

 

さて、自宅の藤沢市から片貝港はとても遠い。従って、前泊したかったのだが、二三丸では素泊りができない。そこで考えたのが港内での車中泊だ。この爽やかな時期ならでは車中泊は一人でも楽しい。いや、たぶん一人だから面白いのだろうと思う。自宅を出発したのは27日土曜日の夜9時頃。片貝旧港に到着のが午後11時30分。途中のスーパーで購入したビールを飲みながら缶詰やら乾きものを食べて、就寝したのは12時30分頃。目覚めたのは午前3時過ぎ。実質的な睡眠時間はたぶん90分もなかったと思う。集合時間が3時30分だからちょうど良い時間だが、周囲は暗闇の中に、二三丸の船体に灯された灯りと周辺の釣客らのクルマの車内ライトが照らされている。

 

すでに受け付けを済ませて、半数以上の人が乗り込んでいた。右舷で7人、左舷で6人。
私は右舷のトモから3番目に釣座を構えた。バッテリーを積み忘れたので女将さんに言って貸してもらった。水深は深くはないが、手返しの点で有利になるだろうと考えて超小型電動リール(電動丸400c)を持ち込んだ。ロッドは20〜80号の6対4調子の万能ロッド1.8mである。ビシはサニービシのFL60号。片天秤を使った全長3m程度の3本針仕掛けである。クッションゴムは2m系15cmの極短いものを装着。タナボケ防止のためだ。

 

初めての場所で初めての船宿だから分からないことも多い。右隣に座っていた石上さん(四街道市在住)にポイントまでの時間を聞くとなんと1時間ぐらいというではないか。当日は北東風の弱い風だから揺れは少ないものの1時間のクルージングとは恐れ入った。
普段釣行する湘南エリアと比較すると、時間的にも大変だなぁ、というのが正直な印象である。

 

だが、最初のポイントに到着してから水深27m前後で釣開始となったのだが、釣れ上がるイサキのサイズが素晴らしい。平均しても30cm前後という良型ばかり。小ぶりサイズがほとんど混じらないのが何より嬉しい。穂先に出るググッとくる小気味良いアタリとリールを巻き始めてからのギュンギュンと突っ込む強引な感触が堪らない。残念なのがなかなか一荷で釣れないこと。追い食いを待っていてもダブル掛けはほとんどできない。1匹のサイズが30cm前後だと重量感もあって、ダブルを狙う勇気がわかないのだ。
慎重に巻き上げて1匹を積み重ねるのがご当地流といった感じである。

 

小倉船長はさらなる良型を狙って深場に移動する。水深35〜40m前後に移動してからもアタリは出る。ただタナが合っていないと喰ってこない場面もあったようだ。私はオマツリで仕掛けをロストするまでカラー針の仕掛けを使っていたが、針に掛かってくるのがすべて蛍光グリーンの先針のみ。因にハリスは1.7号の3.5mを使っていた。

 

午前9時を過ぎるとご当地名物のハナダイが混じり始めた。そのサイズも30cm前後と型が良いので強烈な引き込みが楽しめる。リールのドラグが時々滑る場面もあってドキドキ感も味わえた。船長が言うには「あくまでハナダイはゲストだからね。イサキが本命なんですから」と念を押すが、釣趣的にはとっても楽しめる。船中ではたまにマダイも混じるようだが、大半が全長30cm前後のハナダイである。

 

最後の1時間は沖メバルを狙ってポイントを少し移動。水深50m前後で釣り再開。時計の針は午前10時を少し回っていた。それでも、指示ダナに合わせるとコンコン、グングンと穂先がお辞儀を繰り返して巻き上げを促すサインが出る。だが、追い食いを期待して数秒間は待ち堪える。私は運良くトゴットメバルとウスメバルを取り込むことができた。そのあとは隣同士とのオマツリで仕掛けをロストしてジ・エンジに。

 

結局、午前11時に沖揚がり。イサキの竿頭は私の右隣に座った仲乗り役の石上さん(四街道市)の15匹だった。私はなんとか粘って12匹まで追い上げたが、途中のオマツリでタイムロス。とはいえ、良型ハナダイを7匹、沖メバルを2匹釣り上げて久しぶりの大漁を満喫できた。小倉船長は「数は釣れないけど、型もそこそこ。それにメバルなど多彩な魚が釣れた方が後で楽しめるでしょ」と目を細める。

 

港に帰ってきてから昼飯の焼きそばをご馳走になりながら、船長直伝の調理法を色々と聞けたのも有意義だった。イサキの炙り刺し身や青唐辛子を入れたナメロウなど多彩な料理を楽しめるのが二三丸のイサキ五目釣りの真骨頂といえる。私のラストは数年振りに釣った沖メバルだが、その内の1匹が高級なウスメバルだった。水深50m前後でウスメバルを釣ったのは初めて。3日間クーラーBOXに氷り漬けで寝かせた後に食べた刺し身は絶品だった。歯応えと上品な白身の旨味の口の中に広がり、イサキの刺し身とはまた違った感動が味わえた。イサキは皮目を炙ったアブリ刺し身が絶対オススメ。船長に勧められて作ってみたが、脂の凝縮した旨味を感じることができて、サッパリ系の通常の刺し身とは別モノといえる。ぜひ、片貝沖の良型梅雨イサキでお試しあれ。
 




金沢八景弁天屋 ひとつテンヤマダイ釣り

 

東京都心で最高気温が30度を超えて真夏日となった5月21日、金沢八景の弁天屋からひとつテンヤ&タイラバ釣りに出掛けた。当日はスポーツ報知新聞のお客様感謝デーということで乗船料金が半額の5500円。ただし、1カ月以上前からの事前予約が必要だったので天候までは読めなかった。同時に、釣り部後輩の2名を誘ってみたが同行してもらったのは栗原君だけ。21日は日曜日で予想通りの満席。片舷9人の両舷で18人が乗り込み、予定より少し早く港を離れた。弱い北風の中をゆっくりとクルージングして最初のポイントまでは30分足らず。水深49mからスタート。

 

ところが、当日の潮が若潮という流れの弱い潮回りのためか魚の活性は低い。船中誰の竿も曲がらずに船長は痺れを切らせて30分ほど走って観音崎灯台が見える深い場所で釣り再開に。水深は63m前後。それでも10時頃まではアタリがないまま時間が過ぎて行く。私が最初に掛けたのはムシガレイ(後検寸28cm)だった。60gの遊動式テンヤを海底に沈めて、1mほどシャクり上げて僅か数秒ステイさせていると穂先にクククッという魚信が出た。速攻でビシッとロッドを跳ね上げると、魚が掛かった感触がリールを巻く手に伝わってきた。ポンピングをしないように一定の速度で巻き上げて海面を割ったのは前述のムシガレイ。船長の差し出すタモに入った途端にテンヤの針が外れて間一髪セーフの状態であった。

 

 

その後、船長は点々とポイントを探索するが、アタリが出ない。同行の栗原君は経験のあるタイラバにも挑戦していたが、アタリは皆無だったようだ。海上は適度な風がそよそよと吹き、気持ちの良い凪を満喫できていたが、アタリがない釣りというのは辛いものがある。釣り方は底上げ1〜3m前後までを繰り返し探る方法。最初の頃は底上げ5mまで探ってみたが、ムシガレイが釣れたタナが1m前後だったからどうしてもひとシャクリ分を何度も繰り返していた。

 

すると、水深58m前後のポイントだったか底立ちを取り直してすぐにググッと一瞬竿が震えてアタリが出た。間髪を入れずにバシッと強く合わせるとグングンとムシガレイの時よりはゴンゴンと引っ張る感触。しかも、適度な重量感があり、慎重に巻き上げてくるとオレンジ色の魚体が浮かんだ。オニカサゴだ。船長が素早くタモ入れしてくれて難なく取り込めた。大きな口を開けて海面出た瞬間はかなり大きく感じたのだが、自宅に戻ってメジャーをあてると全長28cmしかない。それでもでっぷりと太った体型は充分刺し身で食べられるサイズだ。

 

その後も船中でポツポツとゲスト魚が釣れていたようだが、大半が根魚。オニカサゴかカサゴのどちらかという感じ。私は小型のオニカサゴとマカサゴを追釣できた。残念だったのは最後まで諦めずに粘って釣っていた栗原君が大きなトラギスを1匹掛けただけで午後1時50分の沖揚がりを迎えてしまったこと。私の右隣に座った佐藤さん(豊島区)も良型オニカサゴを釣り上げて嬉しそう。写真撮影に協力していただき、有り難うございました。佐藤さんもテンヤ釣りは5回目ぐらいとのこと。魚の活性が高まった午前11時過ぎには待望のマダイらしき引きを味わいながら途中まで巻き上げていたが、リーダーと道糸の結節部分が切れてしまい、無念のバラシとなってしまった。「実はテンヤを回収しようと思って巻き始めたら底上げ10m前後で突然掛かった感じでした。でも、引き具合と頭を振る感触では間違いなくマダイだったと思います」と悔しそうに述懐していた。

 

私はこれまでひとつテンヤの経験は外房の大原で1回だけしかない。その時にはビギナーズラックで700gサイズのマダイを釣っただけ。本命を1匹でも釣ることができたのでその時の感触が忘れられない。だが、大原沖と今回の東京湾でのテンヤ釣りはまったく別物と考えた方がいい。仕掛けに関してはテンヤでもタイラバでも使用可能だが、重量が異なる。当時の9月の大原ではテンヤサイズは重くても10号前後。だが、弁天屋のテンヤは10〜15号を使う。タイラバでは80〜120gを使うという。それは狙う水深が深いことが上げられる。当日の弁天屋では浅い水深で35m前後、深いと65mまで狙った。潮が速い日であればテンヤの底立ちが取りにくいだろうと予想できた。運良く、当日は若潮の上げ潮が釣り時間帯だったためテンヤやラバージグがガンガン流されることはなかった。弁天屋では道糸は原則としてPE1号以下を推奨している。

 

結局、18人の釣り人がマダイを釣り上げることは最後までなかった。マダイの魚影の差といってしまえばそれまでだが、ひとつテンヤ釣りの醍醐味を体験することができたという点ではとても充実した日だった。掛けて、合わせて巻き上げる。ひと言で言えば「釣った感触」を強く味わえる釣りであるということ。型がどうあれ自分が掛けて釣った釣りは深く印象に刻まれるだろう。

 

最後に食味について。オニカサゴの刺し身は氷り漬けのクーラーBOXで寝かせて3日目に食べた。適度な甘みと歯応えのあるプリっとした白身は絶品だ。珍味とされる胃袋やキモも食べたが、冬場の鍋とは違ったさっぱりとした上品な旨味を堪能できた。刺し身はできるだけ薄く切ること。ワサビ醤油だけでなく、たぶんカルパッチョ風にしても美味しかったはずである。
 





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