片瀬漁港島吉丸 ヤリイカ釣り

 

今年の関東地方の冬の寒さは尋常ではない。天候が晴れていても風が強烈に冷たかったりするのだが、それでも釣り人は沖を目指す。数週間前から相模湾でヤリイカが好調に釣れているという情報をキャッチ。2月18日の日曜日に決めたのは前日の土曜日より風が終日弱いことが分かったからだ。金曜日の夕方の段階で土曜日は昼前から西寄りの風が強まる予報だった。案の定、相模湾の船の大半は昼頃には早上がりとなった。

 

さらに運が良いことに地元の片瀬漁港の島吉丸が釣割で前日割を載せてきた。通常9800円の乗合料金がこの前日割を利用することで2000円引きの7800円。港内の駐車場は無料。となれば、経済的負担は軽い。昼過ぎに速攻でネットで予約を入れた。エサもコマセも使わないイカ釣りだけにイカ角の準備が重要となる。新品を用意して臨むことに。種類はピッカピカ針、タマゴ針に加えて赤白浮きスッテを下から2番目にセット。オモリは150号を使うという。まるで外房のイカ釣りのようだ。その理由は現着してから納得できた。

 

出船は早朝6時30分。湘南エリアの乗合船としては意外に早い。それは好調な漁場が城ヶ島沖とやや遠いためだ。港を定刻より5分ほど早く離れて、向かう。霊峰富士が私の座った右舷側(トモから5番目)からクッキリと雪化粧が見える。北寄りの微風だから午前中は陽が当たるはず。航行すること約40分で到着。船長はイカの群れをソナーと魚探の両方で探索しながらポイントを決める。10分前後で最初の投入合図が出された。水深180mと深いポイントだが、ヤリイカは底中心に遊泳することが多く、逸早くオモリが着底した人から乗ってくることが多い。

 

残念ながら1回目の投入では船中ゼロ。だれのツノにも乗りはなかった。驚いたのは次の投入合図の直後「水深220m。底中心でやって下さい」という。これがオモリ150号の訳だったのだ。深い、次も230mとドンドン深い場所を狙って行く。釣り開始から50分もすると船中でポツポツと本命ヤリイカが釣れてくる。小さいのがメスで胴長30cmオーバーがオス。産卵に向けて小型のメスを追い掛けて良型のオスが回遊してくる。それが城ヶ島沖なのだ。

 

ところが、大潮直後の中潮で潮が速い。潮が速いとオマツリが船中で多発する。両隣だけでなく、場合によっては反対舷でも仕掛けの絡みがあり、せっかく乗ったイカが外れてしまうことも多い。嬉しいのはこうした混雑した速い潮の対応策として迅速にオマツリを解いてくれる仲乗りさんが2人も乗っていること。両舷を素早く移動しつつ、手際よく仕掛けの絡みを解いてくれるのだからとても助かる。たぶん、通常ならイカが外れていたであろうケースでも運良く取り込めることが多い。もちろん、オマツリの程度にもよるのだが、ブランコ仕掛けの場合、ガッチリとカンナが刺さっていれば下へ落とす動作さえなければバレるケースは案外少ない。

ただ、私のような不器用で何年やっても慣れないヘタクソは海面での取り込みの最中に一瞬ハリスが緩んだ時にフワッとバレる。自分では幹糸をしっかり握って下げているつもりはないのだが、無意識のうちにハリスか幹糸が緩んでいる。うまく多点掛けで3杯掛かった時にも最後の1杯がバシャという音を残して海中に帰って行った。目でイカの姿を確認しているだけに悔しいもの。なんどやっても必ずやってしまう。修行が足りないのは当然だが、最後の取り込みでのバラしはなくしたいものである。

 

今回はもっと悲惨なことが2投目で起きた。水深230m近くでシャクリを入れて2回目にリールを巻いてからやや強めにシャクリをいれたとたんに竿がバッキン、と折れたのだ。トップガイドから7番目のガイド直後からスパっと折れていた。2回ほど使ってから数年間釣具部屋で眠っていた激安ロッドを使ったのが悪かった。それでも、そんなことがあるかもしれないと、予備のロッドに電動リールをセットして船内に持ち込んでいた。不幸中の幸いという表現は適切ではないが、昨年12月頃からタチウオ釣りの際の高切れトラブルで苦労したのでつねに予備のロッド&リールを準備する習慣が身についているのだ。

 

こうしたロスタイムがあったにもかかわらず、めげずに釣り続けていれば良いこともある。8時すぎには2点掛けで取り込み、その30分後にもなんとか2点掛けを達成してポツポツと久しぶりのヤリイカ釣りを満喫する余裕もできた。ただし、潮が速いため1流し1投しかできない。それでもうまくオマツリを避けて巻き上げてくればなんとか1杯ずつでも数は延ばせるようになった。

 

右隣の武井さん(豊島区)は今日でイカ釣りが3回目という初心者だが、決してそんな感じはない。色々と話を聞いてみると、「タチウオやアマダイ、オニカサゴなど色々な釣りに手を出して、道具や仕掛け類等カネが出て行きますから大変です。でも昔はヘラブナとか食べられない魚釣りもやっていましたから、食べる楽しみがあるのは嬉しいですね」と頬が緩む。武井さんは最後まで数を延ばして15杯だったという。イカ釣り3回目で15杯はリッパである。私は年に数回のイカ釣りだが、10年以上はやっている。それでも結果は船中スソの8杯と情けない数字に終わった。取り込みの時にバラしがなければ10杯のツ抜けだっただけに悔やまれる。とはいえ、胴長35cmの良型も3杯ほど混じり、小型のメスも刺し身で絶品。ゲソとエンペラを叩いて、生姜と少量の味噌でナメロウを作ってみたが、これもコリコリ食感と旨味が凝縮していて酒のツマミには最高であった。

 




腰越港池田丸 LTアマダイ釣り

 

最低気温が氷点下1度となる予報の2月6日の火曜日、大学釣り部の後輩でもある栗原君が初釣りを楽しみたいということで本紙協定宿の腰越港の池田丸を訪れた。狙いはアマダイ。私は今年の初釣りで悔しくも22造両アマダイしか釣れなかったのでそのリベンジ釣行。栗原君も過去にボウズとなったことからなんとか本命を釣り上げたいということで期待を胸に乗り込んだ。

朝、6時前に受け付けをするとなんと釣客は我々2人だけとのこと。ネットY情報では朝は北寄りの微風のはずが、想定外のウネリがあり、港から15分の最初のポイントでも船の上下動は大きい。水深65蛋宛紊ら開始となったが、ゲスト魚の活性は良好だ。付け餌のオキアミはエサ盗りの雑魚に齧られることが多く、マメな手返しと餌の確認が重要となる。

 

仕掛けは一般的なハリス3号2辰2本針で底上げ1辰罵兇い鯑れる。オモリはLTということで基本的に50号。前夜のネット予報とは異なり西南西のウネリが高く、風が弱くても船の上下動が大きいために一定のタナに仕掛けを維持しにくい。手持ちでマメに底を取り直すのだが、本命からのアタリはない。

 

そんなタフコンディションの中、右舷大ドモに座った栗原君は早々にアマダイをキャッチ。型は小型だが、釣り人生初のアマダイに嬉しそう。私もなんとか1匹を釣り上げたが、後検寸21造離潺縫汽ぅ困妊ックリ。初釣りのリベンジがこれでは返り討ちとなった印象だ。悔しい! 昨年11月からアマダイ運はどうやら薄いようだ。

 

その後も栗原君はポツポツとアマダイを釣り上げて、難しいタナ取りを手持ち竿で頑張る姿が微笑ましい。だが、南西強風のウネリは容赦なく我々を船酔いに誘う。仕掛けが着底しても底上げ1辰隆恭个鈍くなり、ゲストが多くなる。30汰宛紊離爛轡レイを筆頭にキダイやガンゾウビラメ、ヒメジやトラギスなどが顔を見せるが、良型のアマダイからの魚信はない。

 

船長はポイントを点々と移動しながら水深100m近い場所まで探ってくれたのだが、本命からのグングン、という強い引き込みは来ない。活性が高いのはゲストばかりのようだ。付け餌のオキアミが齧られたり、頭が食われていた場面は多かった。

 

しばらくすると船長から「これから南西風が強くウネリも増すからそろそろ上がりましょう」という早上がりの合図が出てしまった。正直に言うと、こちらとしても船酔いの限界に近かったので安堵の気分で、午前11時30分に納竿となった。

 

今年の初釣りだった栗原君は小型中心ながらも5匹のアマダイを釣り上げて竿頭。私は途中から船酔いで置竿に終始したためか1匹に。ゲストはムシガレイ3匹、キダイにガンゾウビラメが1匹ずつ。晩酌のつまみは確保できたので悔しいがヨシとしよう。アマダイ釣りに誘った私としても栗原君が5匹も釣ってくれて嬉しかった。誘った甲斐があったというもの。初釣りで栗原君がもしボウズだったらと思うと正直ホッと胸を撫で降ろした気分となった

 

最後に料理の話をひとつ。小型のアマダイはフライパンのホイル焼きがオススメ。ウロコと内蔵を除去したら飾り包丁を入れて、塩胡椒で下味を付ける。アルミホイルにタマネギとシイタケを敷いてその上にアマダイを乗せてから焼く。ホイルをくるむ前に魚体の上にバターをひとカケ乗せるだけ。中火で8分程度蒸し焼きにすれば出来上がり。お好みでレモン汁を絞ってもいいだろう。

例年なら30cmオーバーの良型アマダイを昆布締めにして翌日の晩酌にしていたのだが、今年はそれができなかった。それだけが悔やまれる。残念! だが、それも釣りなのである。

今シーズンのアマダイは残念ながら小型だけに終わったが、来シーズンは「目指せ30cm越え」を心に誓って竿を仕舞った。参考までに当日の海水温は14度であった。

 

なお、翌日の風予報は東京湾海上安全センターで検索して剣崎沖の風速を確認してから釣行を決定した方が確実だろう。Y情報はかなり適当なので、少なくとも風速等の風予報はあてにしない方が良い。2月6日も大島ではなんと風速14mの暴風だったようだ。事前チェックを怠ったのが敗因でもある。          

 




鴨居大室港五郎丸 午前タチウオ釣り

 

2018年1月25日、酷寒の中でも釣船に乗るのは何も気が狂ったからではない。どうしても体感したい魚がいるからだ。乗り込んだのは鴨居大室港の五郎丸。狙うのは難攻不落のタチウオである。22日の午後から降り続いた4年ぶりの豪雪は否応なく数日間の季節風をもたらした。前日の24日までは大半の船が出船中止になった。某気象予報士の話では、「ラニーニャ現象による偏西風の蛇行が主な原因」とか。降雪による影響は雪に不慣れな湘南エリアではとても大きく、交通渋滞と事故多発を誘発することは言うまでもない。48年ぶりの大寒波は釣果にどう影響するのか否か。

 

やっと風が凪ぎる予報となった、25日に五郎丸の午前タチウオ船に乗り込んだのは筆者を含めて総勢6人。運良く右舷トモから2番に釣り座を構えることができた。当日のタックルは1.8mの万能ロッドに超小型電動リールの組み合せ。PE2号を200m巻いてあるためオモリは100号を使う。水深が深い久里浜沖を狙うため80号ではダメらしい。定刻より少しだけ遅れて港を離れたタチウオ船は一路久里浜沖に向かうが、なんと10分少しでポイントに到着。5分ほど魚探でタチウオの群れを探索するがすぐに投入の合図が出た。船長の指示ダナは100〜120mというもの。予想よりは浅いが、気紛れなタチウオのこと、いつまた深くなるかを心配しつつ1本針にサバ短冊の餌を丁寧に付けて投入。案の定、モーニングサービスはない。アタリが皆無なのだ。

 

「ったく、またかい」というボヤキを飲み込んで120m下からの小幅のシャクリを開始した。リールの巻き量はハンドルで言う5分の1回転ほど。1回のシャクリで小幅なシャクリを丹念に繰り返す。悪天候後で活性が低いと予想されるだけに小刻みなシャクリでアタリを引き出す戦法は他の釣り人も皆同じである。30分ほどシャクリ続けているとコツンとリールの手を止める微かなアタリが出たが、その後が続かない。

 

ミヨシでは、なんとゲストに良型のスルメイカを釣り上げていた。サバの短冊が小魚に見えたに違いない。さきほどのアタリはもしかしてスルメイカだったのかも。そんな微細なアタリを感じつつ、やっとタチウオの食い気が出始めたのが午前8時30分を過ぎてからだ。竿先にコココ、グンと来たあとにそのままシャクリ続けているとガツンと引き込んだのでエイ、ヤと強く竿を煽って掛けて電動リールをフルスロットルで巻き上げる。小気味良い突っ込みで気持ちの良い曲がりを見せる穂先を見ながらも2回ほど強く煽って追いアワセをくれてやる。こうすることで針先が貫通する。海面でのバラしが激減するからだ。

 

海面に姿を見せてくれたのは本命タチウオだが、型がこぶりでガックリ。目測の全長は75cm足らず。指3本はない感じ。このサイズが2本続けて釣れたから活性は高くなってきた様子。ところが、食い気が高くなると今度はタチウオの歯による道糸の高切れが発生した。右隣の山内さん(川崎市)が釣り上げたタチウオが私の道糸に絡んで、スパッと80mほどのロス。オモリも天秤も仕掛けもすべて海の藻屑に消えた。

 

とはいえ、嘆いている暇はない。活性が高い時間帯に数を釣らないとアッという間に食い渋りに入るからだ。速攻で予備の仕掛けとオモリを装着して投入。すると、しばらくして強烈な引き込みが突然穂先に出た。ガツンときたからまんま即合わせで竿を煽って電動リールのスイッチをフルで巻く。すると、良型特有のゴゴゴンという突っ込みがリールの巻き上げを止める。スプールが一瞬ストップしてウィンウィンと唸りを上げる。これが快感なのだ。竿先はギュンギュンと曲がり込み、手に伝わる刺激的な感触が閃光のように脳裏を走る。これを体感したくて真冬の海に繰り出すのだ。吐く息が白いとか、手がかじかむと言う苦痛がすべてこの一瞬で消し飛んで行く。タチウオファンなら御理解頂けるかと思う。後計測で全長96cmを手にすることが出来た。自分が掛けてアワセて巻き上げる。難攻不落のタチウオに勝った瞬間とも言えよう。少し大袈裟だが、食いが渋い日には本当にそう感じるのだ。

 

そんな高活性の時間は短い。10時過ぎには食い渋り時間帯になり、痺れを切らした船長は「金谷沖まで少し走ります」とアナウンスが入り、速攻でポイントを移動すると、こんどの水深はなんと180mだという。とうとう高切れしたリールでは道糸が足らずに持参した予備のタックルで釣ることに。船長に「高切れして道糸が124mしかないので予備のタックルを使います。ただPE4号なのでオマツリするかも」と言うと「釣り座を2mほどミヨシ寄りに移動してやってみて。ダメなら貸し道具を使って」という指示でPE4号のリールで釣り再開。運良く潮流が緩いためかオモリ100号のままでもオマツリすることなく、沖揚がりまで釣りをすることができた。

 

午前11時40分に納竿。船中の釣果は3〜13本。時化後の食い渋り時間帯はあったものの最悪ではなかった様子。私もなんとか6本を釣り上げた。ただし、前述の96cmは1本だけ。あとは指3本ギリギリか2本前後というのもあり、細くて短いのが多くて悲しい気持ちになった。まぁ、それも釣りである。難しいから面白い、確かにそれは断言できる。持ち帰ったタチウオは初日に良型を刺し身と炙りで食べた。脂の乗りは最高潮であった。翌日は塩焼きに。細いのはすべて濃いめの煮付けで食べた。どれも旨味が凝縮されていて、酒の量が増えまくりに。調理が簡単でウロコがない、タチウオは捌くのも容易だからとても助かる魚でもある。釣って楽しく、食べて美味しいタチウオ、未体験の釣り人はぜひ一度トライしてみると良いだろう。まだ2月末頃までは釣れるはずだ。

 




平塚港浅八丸 アマダイ釣り

 

2018年の初釣りは平塚港の浅八丸からアマダイを狙うことに決定。1月4日の金曜日に初めて訪れる船宿、浅八丸は出船の1時間以上前に到着したにもかかわらず宿前にはかなりの釣り人が集結していた。駐車場係の指示に従い、クルマを止めて受け付けへ。シニア割引2000円引きを利用すると7500円に。さらに特別優待券7500円券を受け取り、支度に取りかかる。驚いたのは港前まで竿等の荷物と一緒にトラックの荷台に乗り込んで行けること。確かに、歩くと港までは少し距離があるだけに、このサーピスはとてもありがたい。

 

出船は午前7時だが、基本的に予約乗合のため6時50分には港を離れた。当日の天候は北風微風の凪ぎ模様。富士山がクッキリと拝める素晴らしい初釣りとなった。静かに走ること約10分ちょっとで最初のポイントに到着。水深は約90m前後からスタート。潮回りは中潮の4日目でそれほど速くない。タックルはLTのためPEが2号以内ならオモリは50号というライト仕様。これは手持ちで常に誘いを入れるアマダイ釣りとしてはとても助かる。エサはオキアミの1匹掛け。仕掛けは全長2m程度の2本針が標準である。

 

釣り方はいたって簡単。オモリが着底したらハリスの半分、約1mを巻き上げてから誘いを入れる。誘い方も色々だが、オモリを海底でコツンコツンと叩いてから軽く1m前後上へ浮き上がらせる感じ。エサのオキアミがフワっと漂い、逃げ惑う様子を演出すればいい。5秒ほど静止して何もアタリがなければ再度底ダチを取り直して、1m上で誘いを入れればいい。その誘い方を2回繰り返して何も反応がなければ付け餌の有無をチェックする意味で巻き上げてくる。オキアミの頭が齧られてなくなっていればエサを付け直して、再度仕掛けを投入する。その繰り返しがこのアマダイ釣りの基本。

 

釣り開始から10分足らずで定番外道のガンゾウビラメが針掛かりしたが、口の横に掛かっていたので速攻リリース。その後も赤ボラ(ヒメコダイ)は釣れるものの本命からのアタリはない。午前8時頃から船中ではポツリポツリとアマダイが釣れ上がる。中には全長40cmオーバーの良型もチラホラ。私の座った右舷トモ2番から見てもミヨシ側、さらには右隣のトモでも良型が釣れている。目測で全長35cm前後の良型が上がっている。私はというと、8時15分頃に強い引き込みで巻き上げてきたのが全長24cmのカサゴでガックリ。美味なゲストであることは確かだが、期待を裏切られただけに落胆も大きい。昨年11月中旬に腰越港からアマダイ釣りに出たのだが、なんとボウズに。しかも、左右両隣では3匹ずつの本命が釣れていたのに私にはその恩恵がなく、哀しい思いをしたのだ。そのリベンジ釣行にもかかわらず、今回もまさかのボウズかと半ば諦めていた。

 

すると、相模湾の神は私を見離さなかった。午前9時20分頃、クククッと小気味良い引きが竿先に表れて、ゆっくりと手巻きで3mほど巻き上げてくると、途中でグングンと少しだけ重量感のある引き込みがあって、電動リールのスイッチを入れて巻き上げた。ほどなく海面に浮かんだのは本命アマダイだ。しかし、悔しいかな、型はこぶりの22cm程度。それでも、やっとアマダイに出会えたのでホッとひと安心。ボウズは逃れた。初釣りで本命のホウズだけは避けたかっただけに嬉しい気分が上回った。

 

右隣のSさん(平塚市)は昼頃までに5匹も釣り上げて次頭に。そのうちの2匹は全長35cm超の良型である。Sさんに釣り方を聞くと「今日はオモリで海底をコツコツと叩かない方か良いみたいですね」と教えてくれた。私は確かにオモリが底に着底すると3回程度はコツコツと叩いてから1mほど上へ誘いを入れていた。その誘い方が当日のアマダイには気に入らなかったようだ。

 

船長に話を聞くと「アマダイは型を狙っては釣れないよ。数を釣る中で良型が釣れるようになる。だけど大きいのだけを選んで釣るのは無理。型の良さは運しかないからね」と慰められた。結局、午後1時50分に沖揚がり。船中釣果は1〜6匹。私がスソということだ。平均の水深は100m前後。深い所では110m以上になったが、最大サイズ48.5cmも釣れていたから良型は深場に多く棲息しているようだ。

 

自宅に戻って一晩寝かせてから22cmのアマダイをバターを乗せたホイル焼きで食べたが、これが絶品。ホイルの下には玉ネギとシメジを敷いて、焦げ防止策を講じれば万全である。良型が釣れたらいつもの昆布締めにするのだが、それは今回は諦めた。

 




金沢八景弁天屋 タチウオ釣り

 

今年最後の釣り納め、納釣釣行をタチウオに決めたまでは良かったのだが、難攻不落のタチウオだけに貧果だけは回避したかった。ところが、自然相手の沖釣りはそんなに甘くなかった。同行してくれるのがタチウオ釣り2回目の釣り部後輩の栗原君だけになんとか良型の数本をキャッチしてほしいと思い、1日船の金沢八景弁天屋に決定したのが12月26日火曜日。中潮の最終日でたぶん潮流は速くないだろうと想定して道糸PE4号を巻いている栗原君へは「両舷のどちらか大ドモを確保できればPE4号でもオモリ100号を使えば大丈夫だろう」と勝手に判断して乗り込むことに。早朝に彼が確保してくれたのが見事に右舷大ドモだったからひと安心。オマツリになる可能性が低くなったからだ。

 

当日は昼前頃から西南西が強く吹く予報とのこと。それでも朝のうちは北の微風で観音崎沖に向かった。航程約35分で観音崎に当地約したものの魚探反応が薄いのか船長は早々に「久里浜沖に行ってみます」とのアナウンスを告げてから一足飛びに久里浜へ走った。案の定、魚探反応は深い。水深150m前後で釣り開始となった。僚船の船団は軽く20隻近くいたが、タチウオの取り込みの風景は周囲では見当たらない。

 

とろこが、右舷トモで黙々と2.4mのイカ竿をシャクリ上げている栗原君に待望の1本目がヒットしたのは午前9時直前だった。しかも、90cm前後の良型だ。嬉しそうに船中1本目をキャッチして写真撮影に器用力してもらったのは言うまでもない。「下の方でガツンと掛かったのは分かったんですが、途中で半信半疑で」と謙遜気味に語る彼らしい発言にひと言「釣れちゃった感覚はなかったですから」と少し自信を持って切り返してくれた。前回のタチウオで1本しか釣れなかったのだが、それが船長が「仕掛け上げて」と言った直後に針掛かりした釣れちゃったヒットだったからだ。タチウオ釣りには時々発生する巻き上げ直後のヒットはよくある話。だが、初タチウオでは納得がいかないのは理解できる。

 

ところが、当日の栗原君の「魚運」は想定外の高級ゲストを釣り上げることでその実力が証明できた。午前9時40分頃だった。新規に買い替えたシマノ製フォースマスター800がどうにも使いこなせていない感じ。電動のスイッチを入れても巻き方が可笑しい。ゆっくりとした中速巻きだからだ。しかも、手巻きでアシストを加えつつも竿先はグイングイン、強引に突っ込む場面もあり、相当な大物かと思ったら海面に浮かんだのがなんと大ニベ。後検寸で全長62cmというから驚きだ。操船室から船長も飛び出してきて「写真、撮らせて」と嬉しいハプニングも。

 

一方、私はといえば相変わらずドン臭い掛け合わせができないばかりか、アタリがあってもうまく掛けられない場面が多く、手合わせが合わないのだ。突っ込みが弱いと言えばそれまでだがとにかく口に掛けられない。悔しいというよりヘタクソの言葉がピッタリ。PE2号に基本の80号オモリを使っていたが、水深150mからのシャクリには慣れていない。潮の抵抗とオモリの重量感がどうにも手に合わない。言い訳は色々とあるのだが、栗原君が3本目のタチウオを釣り上げた後にやっと1本目をキャッチ。しかも、指3本の小型だから情けない。

 

その後、左隣の安藤さん(横浜市)とオマツリをしてしまい、その際になんと痛恨の高切れに。約50m以上の道糸と仕掛けの全損をしてしまった。オマツリはお互い様だが、道糸切れは辛いものがある。仕掛けを付け直して速攻で落とすと、なんと海底まで落ちない。20m手前でスプールの糸が底をついたのだ。これでは、釣りにならない。

 

だが、そんなこともあろうかと予備のタックルを持参していたのだ。これまでにも高切れで悲惨な目に2回ほど遭っているため、最悪の事態を想定して2本のロッドと電動リールを準備していたのだ。これで息を吹き返して、水深140m前後で2本目を追釣。これも70cm前後のミニサイズにガックリ。なんとか1mサイズを1本釣りたいと粘ったところ、昼過ぎの12時20分頃に待望の95cmをキャッチ。やはり、型が良くなると巻き上げ途中での豪快な突っ込みが凄い。電動リールがストップするほどのパワーはなかったが、それに近い刺激的な強引を満喫できた。この1匹で哀しいかな私の本命釣果はジ・エンド。

 

西南西の強風が強くなってきたところで船長は「走水沖に移動してみます」で水深70mのポイントに変更となったが、船中3本を釣り上げて結局午後2時に沖揚がり。船中の釣果は3〜18匹で私がスソに。トホホ、である。タチウオ釣り2回目の栗原君は7本。さらに値千金の大ニベもゲットして大満足。食い渋りの難しい日に当たってしまったようで、28日にはトップ50匹まで活性が高まったとか。魚運がなかった2017年の私の沖釣りもこれで終わった。

 

それでも、タチウオ釣り2回目で7本まで釣果を延ばした栗原君の健闘は賞讃に値する。というより、半ば強引にタチウオ釣りに誘った私自身がホッとした。新しい釣りモノにチャレンジする精神は持ち続けたいもの。でも、釣り仲間に強要してはならないなぁ、とつくづく反省したのも正直な気持ちである。2017年の釣りはタチウオ釣りで終わったが、来年も挑戦する気持ちを持ってうみつりネットを続け行きますので、何とぞお付き合いのほどを。

 





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