金沢八景一之瀬丸 ショートメバル五目釣り

 

毎年2月に入ると相模湾佐島方面では、活きたイワシを使ったメバル釣りが開始される。いわゆるイワシメバル釣りである。それが今年はイワシの入荷がだいぶ遅れているのか、なかなかスタートしなかった。3月に入ってからやっと一部の船宿で釣り開始の合図が宿HPに記載されていたが、時期が過ぎてしまい肩すかしを喰らった感じでヤル気が失せてしまった。だが、軟調メバル竿が海中に突き刺さる快感は活きた餌を使った釣り以外では見ることは出来ない。

 

そこで数年振りに東京湾で活き藻エビを使ったエビメバルを釣ることにした。数は釣れないが、良型メバルの強引を堪能できる、ちょっと酔狂な釣りを金沢八景の一之瀬丸から楽しむことにしたのが3月13日火曜日。前夜の天気予報でも最高気温が18度と4月上旬の陽気になるとか。風予報も凪で、メバル釣りにし最適かと思われた。春告魚=メバルは昔から凪の海で釣れ、と言われているだけに期待を胸に右舷胴の間に乗り込んだ。出船は午前7時だが、予約の人数9人が約20分前には揃い、少し早めに桟橋を離れた。

 

航行すること25分で最初のポイントに到着。水深27mで船長から釣り開始の合図が出された。釣り始める前に船長から餌の付け方を教わった。「藻エビの尾羽部分を丁寧に切り落として、針先は尻尾の一節部分へ抜く。抜く方向は腹側でも背中側のどちらでも良い」という。仕掛けに関してはアドバイスを受けた。「ハリスは細ければ細いほど食いはいいです。それに針は金属色を消して黒く塗るとアタリは増えますよ」と教えてくれた。市販仕掛けを持ち込んだ筆者の仕掛けの中には針が黒く塗ってあるモノは見当たらない。油性マジックで針を塗るだけでも良いとか。潮が濁っていれば、それほど問題ないだろうと思ったが、当日のメバルの活性はそれほど高くはなかった。

 

水色は濁り気味で、風も弱いのだが、天気が晴れのためか朝のうちの1時間程度を過ぎるとアタリの数も減った。私は運良く一投目で全長26cmの良型メバルを釣ることができたが、その後、2匹目が釣れたのが9時5分前。その2匹だけでメバルは打ち止めに。船中のメバルの数もトップで6匹程度と推察できた。少なくとも右舷側ではそんな程度しか釣れていなかった印象を受けた。

メバルのアタリは藻エビがビビビッと暴れた直後に穂先が震えて、竿先を聞き上げてやるとグググイーッと満月のように弧を描く感じ。ゆっくりとリールを巻くとさらに竿先が海面近くまで突っ込み、気持ちの良いメバルの引き込みを満喫できるのだ。エビメバルの真骨頂といったところである。

 

ところが、朝のうちに数回訪れていた、ビビビっといったエビが暴れるアタリは全部で5回程度。食い込みがないのでエサを確認すると、3本針に漬けてあった藻エビがすべて消え失せている。餌付けが丁寧にできないとこの釣りは餌だけ取られてしまうことも決して少なくない。船長からの釣り方アドバイスは「オモリが底に着いたら、ジッと静から待って下さい。動かすと警戒心の強いメバルは食ってきません」という。不必要な仕掛けの上下の誘いは逆効果ということだ。

 

オモリを底に着けたまま静に待っていると確かにアタリは出るのだが、そこまでで終わることが多かった。午前9時30分を過ぎると、そのアタリも出なくなり、カサゴ狙いに変更したのが午前11時15分。15分ほど移動してから水深27m前後とほぼ同じ水深で再開。すると、左隣の濱さん(東久留米市)の竿が突然大きく突っ込みで上がってきたのは良型のイシモチだ。船長はどうやら数の釣れないカイゴより数釣りが楽しめる良型イシモチ狙いに予定を変えたようだ。濱さんはその後も立て続けに5匹ほどを釣り、「これだけアタリがあるのは楽しいですね」と口元がほころんでいた。

 

私はいつもイシモチ釣りの時には置竿にする習慣がある。理由は簡単。手に持っていると最初の強い突っ込みでビックリ合わせをしてしまうから。なので、置竿で穂先がガンガン、ガクガクと2回以上続いたらゆっくり手にもってリールを巻き始めて合わせるという釣法を使っています。その方がバレる確率が非常に少なくなるからだ。

 

もうひとつ重要なのが仕掛け。メバル釣りからそのまま同じ仕掛けでも釣れるのだが、ハリスが細いメバル仕掛けをそのまま使っていると、どうしてもハリスにヨレやチヂレが生じてしまう。そのまま使い続けているとハリスが幹糸に絡むことが多くなり、付け餌のアオイソメだけが齧られて減るだけという現象が多くなる。これを解消するにはパリッとした太めのハリス、できればフロロカーボン3号以上のモノに変更した方がいい。イシモチはメバルと違って、ハリスの太さをあまり気にしない。それよりハリスが幹糸に絡んだ状態を嫌う傾向がある。針掛かりも悪くなり、良いことはない。ハリス長も20cm前後と短くても食い気に差はないようだ。

実は私の仕掛けに食い気がないため、周囲では釣れているのに可笑しいと判断して太く短い胴突き仕掛けに交換した途端にバリバリと食ってきたからだ。アオイソメは10cm程度の1本掛け、短い場合は2本掛けもアリ。誘い方はオモリが底をトントンする程度でOK。無理に大きく誘い上げることは不要である。仕掛けを交換した直後から沖揚がりの午後1時までに置竿で12匹を釣り上げて一応満足できた。残念だったのはメバルがもう少し釣れていればという点だけ。

 

この時期のイシモチは血抜きをして3分程度ですぐにクーラーBOXに入れて、海水氷で締めてやるだけで充分。あとは調理する際に、刺し身なら熱湯をかける湯引きで、その直後に氷水に1分間漬けてから水気を取り去り、ひと口大に切って盛りつければいい。塩焼きで食べる場合は、粗塩を振りかけて一晩チルド室に寝かせるといい。身がグッと締まって旨味が滲み出る。私の好きなホイル焼きも塩を振って1晩寝かせてから、翌日調理する直前に塩胡椒を再度振ってクックパッドのアルミホイルの下にまずタマネギ、シイタケを敷いてからその上に魚を置いて、バターをひと掛け乗せてから包む。フライパンに乗せて強火で5分してから弱火で3分してから火を消す。20分後に食べるとバターの風味が魚全体に行き渡ってとても美味となる。白ワインと一緒にご賞味アレ。飲み過ぎにはご注意を。

 




ジャパンインターナショナルボートショー2018inパシフィコ横浜

 

3月8日〜11日の4日間にわたってパイフィコ横浜で開催された「ジャパンインターナショナルボートショー」を今年も見て歩記のリポートをしよう。個人的に手漕ぎボートの釣りが好きということもあるが、ミニボートの新製品や買得モデルを探ってみた。毎年各メーカーの魅力的な展示モデルの中には「これはお買い得」というボートもいくつか目についた。決してメーカーからの宣伝PRのために記事は書いておりませんので念のため。

 

国産メーカーでミニボートといえば、ジョイクラフトとアキレスだろう。最初に足が止まったのがたまたのジョイクラフト。担当者の話では「実はアキレスさんに対抗して急遽特別に設定したのがこれなんです」と言って説明してくれたのが「ブルーサファイア300」である。着脱式V型フロア艇にランチングホイールが装備されて、船外機(トーハツ製)2馬力が付きで21万5000円。ボートショーの特別企画のため、3万円弱の超高圧電動ポンプや1万1000円の超高圧フットポンプなど6点の便利備品が装着されての価格である。ただし、ホンダとヤマハの船外機の場合は23万5000円となる。どれも4ストロークエンジンだ。

 

一方、アキレスはといえば、ホンダの2馬力エンジンを搭載したオレンジ色のボディが印象的なミニボートが展示されていた。ホンダマリンとのコラボセットが魅力。3人乗りの「LF-260RU」でエンジン付で価格は23万6000円+税。標準装備として、船外機キャリーバッグ、電動ポンプ、燃料携行缶などが付いている。
3人乗りだが、釣り仕様と考えると2人が最適だろう。数量限定とのこと。

なお、すでにボートショーは終了してしまったが、ジョイクラフトとアキレスのボートフェスティバルが4月7〜8日の土日に浦安マリーナで開催される。5種類のミニボートの試乗ができるイベントである。当日は混雑が予想されるため事前に電話予約をされるといいだろう。

◉ジョイクラフト ☎045-470-2211
◉アキレス    ☎03-3653-5427(マリーナ リトル オーシャン)

 

もうひとつ見逃せないミニボートならぬシーカヤックがある。すでに数年前に展示されて徐々に認知度が高まっているカヤックフィシングの足漕ぎボートである。正確にはボートではなくカヤックだが、一人乗り用のミニカヤックだ。逗子海岸にある「マリンボックス100」が正規代理店。ホビーカヤック「プロアングラー12」が正式名称。魅力なのは座面の高さが調節できるシートが標準装備されていて、足漕ぎ機能は前進だけでなく後退もできる機能が備わっているという。これも驚き。全長は3.66m、幅は0.91m。艇体重量は50kgとやや重たいが、魚探などの艤装もしやすい構造になっているため、一度漕ぎ出してしまえば安定性が高いため立ち上がってのキャステイングも充分可能だという。購入価格は44万6000円と決して安くはない。そのため、マリンボックス100では、試乗&釣りを試すことのできるレンタル艇が用意されている。事前に予約電話を入れて楽しもう。問い合せ先=046-872-1550 マリンボックス100まで。毎週火曜定休。

 

これから海は凪になる。特に5月下旬から8月頃までは台風の接近がない限り風のない凪日和が続く。ボート釣りには最適な季節が到来する。自分だけの気ままでのんびりとしたボートフィッングを満喫して欲しい。ただし、ライフジャケットの装着は必須だ。
 




小田原早川港平安丸 キンメダイ釣り

 

針数が10本近い胴突き仕掛けで鈴なりの多点掛けを楽しむ釣りと言えば、この時期ならキンメダイ釣りをおいて他にないだろう。2月中旬頃から好釣果が続いている小田原早川港の平安丸に予約の電話を入れたのは2月22日の木曜日。全船で予約乗合を実施している同宿は片舷6人までの人数制限がある。土日祝日は混雑が予想されたので23日の金曜日に決定。なんとか座席は確保できたのだが、驚いたのは出船時間だ。なんと「朝5時30分には出ますから5時には来て下さい」という女将さんの声にビックリ。2月下旬の午前5時30分はまだ真っ暗のはず。夜明け前だ。

 

案の定、当日5時10分前に到着すると、周囲は真っ暗だが、受け付けの平安丸前にはすでに数人の釣客が並んでいた。速攻で受け付けを済ませて港の駐車場に。第五平安丸に乗り込むとすでに支度が完了した釣客が数人で談笑している。12人のフル乗船であることはすぐに分かった。木曜の定休日前日の釣果がトップ60匹以上だったこともあるのだろうが、とにかくキンメファンの熱気が伝わってくる。

 

予約客が全員揃えば出船時間前でも船長は船の舫を解くことはよくあること。当日も約5分前に港を離れて、最初のポイント、真鶴沖へ向けて走り出した。風は北西風で冷たい。風は強くはないが少しウネリがある。40分ほどで真鶴沖に到着し最初の投入が告げられた。水深は165mと想定外に浅い。南房の夜キンメ釣りに狙う水深だ。早々に巻き上げたら私の8本針の一番下の針に小型のキンメが掛かっていた。下の針ほどアタリが分かりにくいものだが、ウネリと風で明確なアタリが掴めなかったようだ。

 

2投目からは280mと深くなり、いつものキンメ釣りのイメージに戻った。ただ困ったことにサバが途中で針に掛かってしまうため仕掛けが海底まで落ちない人が数人。釣れたサバを素早く捌いて餌にすれば効果抜群と聞いていたが、幸か不幸か私の竿にはサバが掛からず、船長はサバを避ける意味で大きく移動を決断。いよいよ本命場所の初島沖に辿り着いた。決戦はこれからだ。

 

周囲が明るくなった午前7時過ぎに3投目。水深は320m前後。因にキンメ釣りの場合、投入はミヨシ側から順に左右舷同時にオモリ(150号)が投げ入れるシステムである。私は右舷胴の間。ミヨシから数えると4番目。船長は潮流を考慮して少しずつ船を移動させつつ6番目までの投入を終わらせる。すると「タナは底から5〜10m上げて探ってみて」という指示が出る。当日の潮回りは小潮で午前9時頃に満潮になる。道糸の流され方をみていてもそれほど速くはない。

 

ところが、巻き上げの途中で両隣の仕掛けか道糸に絡むことが多かった。道糸だけのクロス程度なら良いのだが、魚が掛かってからの絡みは面倒。それでも船長が素早く対応してくれる。複数人が絡むと解くのに多少時間は掛かるが、船長の指示通りに対応すれば、魚のバレは少ないようだ。掛かったキンメがオマツリで外れてしまうことは私は運良く少なかった。基本的にはタモ網は魚体の下にあてがい、掬わないこと。針数が多い仕掛けだけに網に針が絡むと取り外すのに時間が掛かり、そのあとの魚体へのアスシトができなくなるからだ。

 

釣れた魚を優先させるため、時にはオマツリ解消のためにハリスを切ることもある。私の仕掛けも実は最初は8本針だったのだが、午前10時頃には6本になり、昼前には5本針で釣りづけた。もちろん、仕掛け全体をすべて交換すればまた8本針は復活するだが、すでに6匹ほどクーラーBOXにキンメが入っていたので「欲張らずに手返し重視」と心に言い聞かせて5本針で釣り続けた。それでも船長の指示通りに「反応は少し浮いているね。290mから下までビッシリだから少し上げてみてもいいよ」とのこと。

 

一番深い場所では水深340m前後まで狙ったが、初島沖は職漁船との取り決めがあり昼12時までしかできないという。天気はやっと青空が見え、波風も穏やかになったのだが「そろそろ真鶴沖に戻りましょう」という合図で早朝のポイントへ移動することに。右隣に座っていた門脇さん(目黒区)が言うには「この場所は以前クロムツの他にアカムツも釣れた場所です。しかもダブルで釣れましたから期待できますよ」と目を細める。アタリはキンメ特有の不連続に穂先を叩く、小気味良い引き。私の竿にも明確なキンメからの魚信が続く。巻き上げは自由だが多点掛けを狙う欲深さが功を奏することもある。ただし、あまり欲張ると最初に掛かったキンメが外れてしまうこともある。針穴が広がり抜けてしまう感じになる。

 

ドラマは最後の流しで訪れた。水深は320m前後だったが「300mから底まで反応があるから途中で一瞬止めてみて、強めのサミングでもいいから」というので途中で止めるとグングン、グググと竿先が不連続に大きくお辞儀を繰り返した。キンメ特有の4〜5回程度の上下動が続く引き込みが続く。1〜2mほど手巻きで巻き上げてまた止めると、同じような突っ込みが出る。「これは3点掛けかな」とひとりほくそ笑む。頃合いをみてスローで巻き上げてくると、今日一番の穂先の曲がり具合に「これはデカイのが掛かったか、それとも5点パーフェクトか」とワクワク気分が抑えきれない。船長に「ここはサメがでますか」と聞くと「ここはいないよ」と聞いて安心してスローで巻き上げを続けた。

 

海面下に見えたのはシルバーピンクの良型キンメの4点掛けであった。5点掛けではなかったが、後検寸32cmの当日最大サイズが釣れて有終の美を飾ることが出来た。最後に午後2時過ぎまでサービス残業をしてくれた船長に感謝! 一般的な乗合船の場合、午前5時30分に出航したら通常なら昼過ぎには沖揚がりのはず。遅くても午後1時過ぎには港に寄港するもの。それが小田原早川港の釣船は商売熱心なのか親切なのか、実釣時間がとても長い。釣れないと辛いが釣れる確率が高まるとも言える。今回はまさに後者だ。最後の流しで最も数と良型が釣れたのだから最後までチャンスを前向きな気持ちが大切であると痛感した。当日の船中トップは右舷ミヨシの人で40匹。私は13匹で大満足。オリンピックのメダル数と同じだ。

 

キンメは刺し身なら凍り付けのクーラーBOXに3日間ほど漬けて熟成を待つ。旨味成分が放出する2日目〜3日目が最高。煮付けでも2日間は寝かせたい。ただ鍋料理で食すなら当日でもイイかもしれない。春の濁り潮が本格的に入ればもっと数が釣れるようになるだろう。小田原沖、初島沖のキンメダイはまだまだ好釣果が続くだろう。150号のオモリを背負えるイカ竿かビシアジツ尾があればあとは電動リールに4号400m巻いてあれば問題はないはず。ぜひ挑戦してみて欲しい。

 




片瀬漁港島吉丸 ヤリイカ釣り

 

今年の関東地方の冬の寒さは尋常ではない。天候が晴れていても風が強烈に冷たかったりするのだが、それでも釣り人は沖を目指す。数週間前から相模湾でヤリイカが好調に釣れているという情報をキャッチ。2月18日の日曜日に決めたのは前日の土曜日より風が終日弱いことが分かったからだ。金曜日の夕方の段階で土曜日は昼前から西寄りの風が強まる予報だった。案の定、相模湾の船の大半は昼頃には早上がりとなった。

 

さらに運が良いことに地元の片瀬漁港の島吉丸が釣割で前日割を載せてきた。通常9800円の乗合料金がこの前日割を利用することで2000円引きの7800円。港内の駐車場は無料。となれば、経済的負担は軽い。昼過ぎに速攻でネットで予約を入れた。エサもコマセも使わないイカ釣りだけにイカ角の準備が重要となる。新品を用意して臨むことに。種類はピッカピカ針、タマゴ針に加えて赤白浮きスッテを下から2番目にセット。オモリは150号を使うという。まるで外房のイカ釣りのようだ。その理由は現着してから納得できた。

 

出船は早朝6時30分。湘南エリアの乗合船としては意外に早い。それは好調な漁場が城ヶ島沖とやや遠いためだ。港を定刻より5分ほど早く離れて、向かう。霊峰富士が私の座った右舷側(トモから5番目)からクッキリと雪化粧が見える。北寄りの微風だから午前中は陽が当たるはず。航行すること約40分で到着。船長はイカの群れをソナーと魚探の両方で探索しながらポイントを決める。10分前後で最初の投入合図が出された。水深180mと深いポイントだが、ヤリイカは底中心に遊泳することが多く、逸早くオモリが着底した人から乗ってくることが多い。

 

残念ながら1回目の投入では船中ゼロ。だれのツノにも乗りはなかった。驚いたのは次の投入合図の直後「水深220m。底中心でやって下さい」という。これがオモリ150号の訳だったのだ。深い、次も230mとドンドン深い場所を狙って行く。釣り開始から50分もすると船中でポツポツと本命ヤリイカが釣れてくる。小さいのがメスで胴長30cmオーバーがオス。産卵に向けて小型のメスを追い掛けて良型のオスが回遊してくる。それが城ヶ島沖なのだ。

 

ところが、大潮直後の中潮で潮が速い。潮が速いとオマツリが船中で多発する。両隣だけでなく、場合によっては反対舷でも仕掛けの絡みがあり、せっかく乗ったイカが外れてしまうことも多い。嬉しいのはこうした混雑した速い潮の対応策として迅速にオマツリを解いてくれる仲乗りさんが2人も乗っていること。両舷を素早く移動しつつ、手際よく仕掛けの絡みを解いてくれるのだからとても助かる。たぶん、通常ならイカが外れていたであろうケースでも運良く取り込めることが多い。もちろん、オマツリの程度にもよるのだが、ブランコ仕掛けの場合、ガッチリとカンナが刺さっていれば下へ落とす動作さえなければバレるケースは案外少ない。

ただ、私のような不器用で何年やっても慣れないヘタクソは海面での取り込みの最中に一瞬ハリスが緩んだ時にフワッとバレる。自分では幹糸をしっかり握って下げているつもりはないのだが、無意識のうちにハリスか幹糸が緩んでいる。うまく多点掛けで3杯掛かった時にも最後の1杯がバシャという音を残して海中に帰って行った。目でイカの姿を確認しているだけに悔しいもの。なんどやっても必ずやってしまう。修行が足りないのは当然だが、最後の取り込みでのバラしはなくしたいものである。

 

今回はもっと悲惨なことが2投目で起きた。水深230m近くでシャクリを入れて2回目にリールを巻いてからやや強めにシャクリをいれたとたんに竿がバッキン、と折れたのだ。トップガイドから7番目のガイド直後からスパっと折れていた。2回ほど使ってから数年間釣具部屋で眠っていた激安ロッドを使ったのが悪かった。それでも、そんなことがあるかもしれないと、予備のロッドに電動リールをセットして船内に持ち込んでいた。不幸中の幸いという表現は適切ではないが、昨年12月頃からタチウオ釣りの際の高切れトラブルで苦労したのでつねに予備のロッド&リールを準備する習慣が身についているのだ。

 

こうしたロスタイムがあったにもかかわらず、めげずに釣り続けていれば良いこともある。8時すぎには2点掛けで取り込み、その30分後にもなんとか2点掛けを達成してポツポツと久しぶりのヤリイカ釣りを満喫する余裕もできた。ただし、潮が速いため1流し1投しかできない。それでもうまくオマツリを避けて巻き上げてくればなんとか1杯ずつでも数は延ばせるようになった。

 

右隣の武井さん(豊島区)は今日でイカ釣りが3回目という初心者だが、決してそんな感じはない。色々と話を聞いてみると、「タチウオやアマダイ、オニカサゴなど色々な釣りに手を出して、道具や仕掛け類等カネが出て行きますから大変です。でも昔はヘラブナとか食べられない魚釣りもやっていましたから、食べる楽しみがあるのは嬉しいですね」と頬が緩む。武井さんは最後まで数を延ばして15杯だったという。イカ釣り3回目で15杯はリッパである。私は年に数回のイカ釣りだが、10年以上はやっている。それでも結果は船中スソの8杯と情けない数字に終わった。取り込みの時にバラしがなければ10杯のツ抜けだっただけに悔やまれる。とはいえ、胴長35cmの良型も3杯ほど混じり、小型のメスも刺し身で絶品。ゲソとエンペラを叩いて、生姜と少量の味噌でナメロウを作ってみたが、これもコリコリ食感と旨味が凝縮していて酒のツマミには最高であった。

 




腰越港池田丸 LTアマダイ釣り

 

最低気温が氷点下1度となる予報の2月6日の火曜日、大学釣り部の後輩でもある栗原君が初釣りを楽しみたいということで本紙協定宿の腰越港の池田丸を訪れた。狙いはアマダイ。私は今年の初釣りで悔しくも22造両アマダイしか釣れなかったのでそのリベンジ釣行。栗原君も過去にボウズとなったことからなんとか本命を釣り上げたいということで期待を胸に乗り込んだ。

朝、6時前に受け付けをするとなんと釣客は我々2人だけとのこと。ネットY情報では朝は北寄りの微風のはずが、想定外のウネリがあり、港から15分の最初のポイントでも船の上下動は大きい。水深65蛋宛紊ら開始となったが、ゲスト魚の活性は良好だ。付け餌のオキアミはエサ盗りの雑魚に齧られることが多く、マメな手返しと餌の確認が重要となる。

 

仕掛けは一般的なハリス3号2辰2本針で底上げ1辰罵兇い鯑れる。オモリはLTということで基本的に50号。前夜のネット予報とは異なり西南西のウネリが高く、風が弱くても船の上下動が大きいために一定のタナに仕掛けを維持しにくい。手持ちでマメに底を取り直すのだが、本命からのアタリはない。

 

そんなタフコンディションの中、右舷大ドモに座った栗原君は早々にアマダイをキャッチ。型は小型だが、釣り人生初のアマダイに嬉しそう。私もなんとか1匹を釣り上げたが、後検寸21造離潺縫汽ぅ困妊ックリ。初釣りのリベンジがこれでは返り討ちとなった印象だ。悔しい! 昨年11月からアマダイ運はどうやら薄いようだ。

 

その後も栗原君はポツポツとアマダイを釣り上げて、難しいタナ取りを手持ち竿で頑張る姿が微笑ましい。だが、南西強風のウネリは容赦なく我々を船酔いに誘う。仕掛けが着底しても底上げ1辰隆恭个鈍くなり、ゲストが多くなる。30汰宛紊離爛轡レイを筆頭にキダイやガンゾウビラメ、ヒメジやトラギスなどが顔を見せるが、良型のアマダイからの魚信はない。

 

船長はポイントを点々と移動しながら水深100m近い場所まで探ってくれたのだが、本命からのグングン、という強い引き込みは来ない。活性が高いのはゲストばかりのようだ。付け餌のオキアミが齧られたり、頭が食われていた場面は多かった。

 

しばらくすると船長から「これから南西風が強くウネリも増すからそろそろ上がりましょう」という早上がりの合図が出てしまった。正直に言うと、こちらとしても船酔いの限界に近かったので安堵の気分で、午前11時30分に納竿となった。

 

今年の初釣りだった栗原君は小型中心ながらも5匹のアマダイを釣り上げて竿頭。私は途中から船酔いで置竿に終始したためか1匹に。ゲストはムシガレイ3匹、キダイにガンゾウビラメが1匹ずつ。晩酌のつまみは確保できたので悔しいがヨシとしよう。アマダイ釣りに誘った私としても栗原君が5匹も釣ってくれて嬉しかった。誘った甲斐があったというもの。初釣りで栗原君がもしボウズだったらと思うと正直ホッと胸を撫で降ろした気分となった

 

最後に料理の話をひとつ。小型のアマダイはフライパンのホイル焼きがオススメ。ウロコと内蔵を除去したら飾り包丁を入れて、塩胡椒で下味を付ける。アルミホイルにタマネギとシイタケを敷いてその上にアマダイを乗せてから焼く。ホイルをくるむ前に魚体の上にバターをひとカケ乗せるだけ。中火で8分程度蒸し焼きにすれば出来上がり。お好みでレモン汁を絞ってもいいだろう。

例年なら30cmオーバーの良型アマダイを昆布締めにして翌日の晩酌にしていたのだが、今年はそれができなかった。それだけが悔やまれる。残念! だが、それも釣りなのである。

今シーズンのアマダイは残念ながら小型だけに終わったが、来シーズンは「目指せ30cm越え」を心に誓って竿を仕舞った。参考までに当日の海水温は14度であった。

 

なお、翌日の風予報は東京湾海上安全センターで検索して剣崎沖の風速を確認してから釣行を決定した方が確実だろう。Y情報はかなり適当なので、少なくとも風速等の風予報はあてにしない方が良い。2月6日も大島ではなんと風速14mの暴風だったようだ。事前チェックを怠ったのが敗因でもある。          

 





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