腰越港池田丸 ライトヒラメ五目釣り

 

これまでヒラメ釣りに行くのは魚影の濃い銚子付近まで遠路はるばる出掛けていた。それは千葉市在住の釣り仲間がいるからだが、最近は往復の交通費や前泊を余儀なくされるため1泊2日の釣行計画が不可欠だった。体力的、経済的な負担を考えると結構格差があるが、その分、釣れるヒラメのサイズが違う。今回の地元湘南エリアと比較する雲泥の差があることは言うまでもない。数釣りも銚子なら可能だ。

 

だが、今回出掛けた腰越港の池田丸では、使用するオモリが25〜30号という軽さにビックリ。道糸PEは2号程度だが、とにかく、ライト泳がせ釣りとはいえ狙う魚はヒラメが中心。混じりはマゴチ、ホウボウ、カサゴ、メバルなど。餌は生きたカタクチイワシである。しかも、使う竿がエビメバル専用竿だから掛かった時に強引には感動的な感触がある。オモリ負荷10〜30号の柔軟なイナターロッドが満月のように湾曲するシーンを目にすると、釣った感が半端ないのだ。

 

出掛けたのは3月20日の水曜日。天日の天気予報で最高気温が19度近くまで上昇するということで風も北風3m程度。北風ならウネリはほとんどないはず。確かに出船の午前6時30分(定刻は7時)から2時間は船上は寒かったが、朝陽に照らされる右舷側は多少は暖かい。驚いたのは受け付けで「今日はお客さん一人だけだから頑張って大きいのを釣って下さいね」と笑顔で送り出されたこと。2月下旬の一之瀬丸同様、独り占めの大名釣りとなってしまった。ネット予約の釣割の前日割を利用すれば8000円の乗船料金。通常より2000〜3000円の割引だからお得ではあるが、他の釣り人の撮影ができない不安がよぎる。自分で釣るしかない。

 

仕掛けは市販のライトヒラメ釣り用の胴付2本針。枝スは上が40cm、下が60cm。生きたシコイワシ(カタクチイワシとも言う)を下あごから上顎の硬い所に刺し抜く。素早く装餌して、速攻で落とすのだが、最初のポイントは腰越港から5分の真沖。水深は15m前後からスタートした。釣り場があまりに近いので一瞬戸惑ったが、私一人しかいないのでのんびりとイワシをイケスから小型タモ網で海水を入れたバケツに4匹前後入れる。マイワシと違って大量に入れると酸素不足で弱りも早い。

 

アタリが出たのが釣り開始から30分過ぎ。竿先が大きく不連続に突っ込むと、ロッドキーパーからロッドを外して手持ちでリールを巻く。重量感はなかったものの慎重に巻き上げて海面に顔をだしたのは全長20cmのカサゴ。10cm弱のイワシをくわえて上がってきた。定番ゲストだが、もう少し大きいサイズが欲しかった。

 

その10分後には、ギュンギュンと竿先が海面に突き刺さりそうなド派手な引き込みが2回ほど続いたので、今度もゆっくりとリールを巻くとヒラメらしい首を振るような突っ込みがあり、浮上したのが今回のヒラメだ。後検寸で全長36cmだから湘南エリアではレギュラーサイズかもしれないが、まぁボウズを逃れたのでヨシとしよう。下針のイワシを丸呑みして上がってきた。ペンチを使って喉奥の針を外した。

 

釣り方はとても簡単だ。オモリが着底したらすぐに底を切って1m巻き上げてアタリを待てば良い。30秒に1回は底立ちを取り直すこと。それが効果的な誘いになるからだ。アタリを待つ間はロッドキーパーにセットしたままでいい。体力不要ののんびりした緩い釣りといえよう。水深も深くても30m弱だからかなりの良型が掛からない限り慌てる必要はない。腰越沖から稲村ケ崎前付近を流す。終盤は、岸が近いので江の電の車両が見えそうなほど。砂泥に根が点在する箇所が多い。船長はイワシの群れを探しながらポイントを探索していたようだ。最初にカサゴが釣れたことでもそれと分かる。

 

とろこが、午前8時を過ぎた頃からアタリが少なくなり、マメにイワシを交換したり、底立ちを取り直しても、微細なアタリがたまに来るだけ。しかも、餌だけ奪いさられるケースが多く、釣果に結びつかない。天気は晴れ。波も風もなくなりベタ凪となった。いわゆる凪倒れという感じだ。船長に聞くと海水温は16度でここ数日は変わりがないという。潮も薄濁りで悪くない。

 

船長は私の釣果が芳しくないのを悟ってなんと通常午後1時に沖揚がりだが、1時間30分ものサービス残業をしてくれた。午後から少しだけアタリは増えたが、針掛かりするような魚ではなかったようだ。タナを下げて根廻りを意識すると、オモリのロストに加えて道糸からの仕掛け全損というミスもあった。仕掛けの予備とオモリは5個は準備しておきたい。

 

春先に人気と釣果が高まる湘南エリアのライトヒラメ五目釣りはまだ続くようだから興味のある人はぜひ挑戦して欲しい。軟らかいメバル専用竿があれば最高だ。

 




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