金沢八景弁天屋 ひとつテンヤマダイ釣り

 

東京都心で最高気温が30度を超えて真夏日となった5月21日、金沢八景の弁天屋からひとつテンヤ&タイラバ釣りに出掛けた。当日はスポーツ報知新聞のお客様感謝デーということで乗船料金が半額の5500円。ただし、1カ月以上前からの事前予約が必要だったので天候までは読めなかった。同時に、釣り部後輩の2名を誘ってみたが同行してもらったのは栗原君だけ。21日は日曜日で予想通りの満席。片舷9人の両舷で18人が乗り込み、予定より少し早く港を離れた。弱い北風の中をゆっくりとクルージングして最初のポイントまでは30分足らず。水深49mからスタート。

 

ところが、当日の潮が若潮という流れの弱い潮回りのためか魚の活性は低い。船中誰の竿も曲がらずに船長は痺れを切らせて30分ほど走って観音崎灯台が見える深い場所で釣り再開に。水深は63m前後。それでも10時頃まではアタリがないまま時間が過ぎて行く。私が最初に掛けたのはムシガレイ(後検寸28cm)だった。60gの遊動式テンヤを海底に沈めて、1mほどシャクり上げて僅か数秒ステイさせていると穂先にクククッという魚信が出た。速攻でビシッとロッドを跳ね上げると、魚が掛かった感触がリールを巻く手に伝わってきた。ポンピングをしないように一定の速度で巻き上げて海面を割ったのは前述のムシガレイ。船長の差し出すタモに入った途端にテンヤの針が外れて間一髪セーフの状態であった。

 

 

その後、船長は点々とポイントを探索するが、アタリが出ない。同行の栗原君は経験のあるタイラバにも挑戦していたが、アタリは皆無だったようだ。海上は適度な風がそよそよと吹き、気持ちの良い凪を満喫できていたが、アタリがない釣りというのは辛いものがある。釣り方は底上げ1〜3m前後までを繰り返し探る方法。最初の頃は底上げ5mまで探ってみたが、ムシガレイが釣れたタナが1m前後だったからどうしてもひとシャクリ分を何度も繰り返していた。

 

すると、水深58m前後のポイントだったか底立ちを取り直してすぐにググッと一瞬竿が震えてアタリが出た。間髪を入れずにバシッと強く合わせるとグングンとムシガレイの時よりはゴンゴンと引っ張る感触。しかも、適度な重量感があり、慎重に巻き上げてくるとオレンジ色の魚体が浮かんだ。オニカサゴだ。船長が素早くタモ入れしてくれて難なく取り込めた。大きな口を開けて海面出た瞬間はかなり大きく感じたのだが、自宅に戻ってメジャーをあてると全長28cmしかない。それでもでっぷりと太った体型は充分刺し身で食べられるサイズだ。

 

その後も船中でポツポツとゲスト魚が釣れていたようだが、大半が根魚。オニカサゴかカサゴのどちらかという感じ。私は小型のオニカサゴとマカサゴを追釣できた。残念だったのは最後まで諦めずに粘って釣っていた栗原君が大きなトラギスを1匹掛けただけで午後1時50分の沖揚がりを迎えてしまったこと。私の右隣に座った佐藤さん(豊島区)も良型オニカサゴを釣り上げて嬉しそう。写真撮影に協力していただき、有り難うございました。佐藤さんもテンヤ釣りは5回目ぐらいとのこと。魚の活性が高まった午前11時過ぎには待望のマダイらしき引きを味わいながら途中まで巻き上げていたが、リーダーと道糸の結節部分が切れてしまい、無念のバラシとなってしまった。「実はテンヤを回収しようと思って巻き始めたら底上げ10m前後で突然掛かった感じでした。でも、引き具合と頭を振る感触では間違いなくマダイだったと思います」と悔しそうに述懐していた。

 

私はこれまでひとつテンヤの経験は外房の大原で1回だけしかない。その時にはビギナーズラックで700gサイズのマダイを釣っただけ。本命を1匹でも釣ることができたのでその時の感触が忘れられない。だが、大原沖と今回の東京湾でのテンヤ釣りはまったく別物と考えた方がいい。仕掛けに関してはテンヤでもタイラバでも使用可能だが、重量が異なる。当時の9月の大原ではテンヤサイズは重くても10号前後。だが、弁天屋のテンヤは10〜15号を使う。タイラバでは80〜120gを使うという。それは狙う水深が深いことが上げられる。当日の弁天屋では浅い水深で35m前後、深いと65mまで狙った。潮が速い日であればテンヤの底立ちが取りにくいだろうと予想できた。運良く、当日は若潮の上げ潮が釣り時間帯だったためテンヤやラバージグがガンガン流されることはなかった。弁天屋では道糸は原則としてPE1号以下を推奨している。

 

結局、18人の釣り人がマダイを釣り上げることは最後までなかった。マダイの魚影の差といってしまえばそれまでだが、ひとつテンヤ釣りの醍醐味を体験することができたという点ではとても充実した日だった。掛けて、合わせて巻き上げる。ひと言で言えば「釣った感触」を強く味わえる釣りであるということ。型がどうあれ自分が掛けて釣った釣りは深く印象に刻まれるだろう。

 

最後に食味について。オニカサゴの刺し身は氷り漬けのクーラーBOXで寝かせて3日目に食べた。適度な甘みと歯応えのあるプリっとした白身は絶品だ。珍味とされる胃袋やキモも食べたが、冬場の鍋とは違ったさっぱりとした上品な旨味を堪能できた。刺し身はできるだけ薄く切ること。ワサビ醤油だけでなく、たぶんカルパッチョ風にしても美味しかったはずである。
 




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