佐島港つね丸 マダイ五目釣り

 

船宿には色々なお得情報がある。最近では数がメッキリ減ったが、誕生日の前後1週間の1日だけ通常乗合料金の半額で釣りが楽しめる船宿が佐島港にあるつね丸だ。毎年1回だけこのバースデイ割引を使って釣りをすることにしている。今回出掛けたのは11月3日の文化の日、土曜日である。運良く北風微風の凪ぎ模様なので前日に予約の電話をいれておいた。天気は曇天だが、薄日の射す時間もあり、そこそこ快適だった。

 

とはいえ、狙いは真鯛五目だから最悪ならボウズもありえる。リスクはあったものの数日間の同宿HPの釣果情報を確認すると、マダイは数が少ないもののゲストに40cmオーバーのイナダが混じるということで、決断を下した。とにかく、美味しく食べられるお土産が釣れればヨシとしようと軽く考えたからだ。

 

出船は午前7時。だが、つね丸は湾内に浮かぶ船にハシケ(小船)に乗り込んでから乗り移るシステム。そのため、1時間前には到着する必要がある。受け付けやら荷物運び等で時間が費やされるからだ。私は6時10分前に到着して、右舷胴の間に釣り座を構えた。当日の乗船客は私を含めて7人。剣崎沖のワラサではないのでちょうど良い釣り座間隔だ。ミヨシ側には渡辺夫妻(川崎市在住)、大ドモにはマダイ釣り歴約15年という安田さん(横浜市在住)が座る。

 

マダイ五目船は定刻より10分ほど早く小田和湾を走り出して、約20分で最初のポイント、亀城根周辺に到着し、すぐに釣り開始となった。水深は42m前後。私のタックルは2.4mのヒラメ竿に小型電動リールの組み合せ。仕掛けは最初ハリス3号8mでスタート。ビシはL80号である。付け餌、コマセともにオキアミ。タナはハリス分+2〜3mが一般的だ。潮回りは若潮。午前7時18分が干潮、潮止まりだ。

 

潮流はトモからミヨシ方向に流れている時間が長かったように思う。それが証拠に朝から高活性だったのはミヨシ側の渡辺ご夫妻の竿が曲がることが多かった。マダイに限らず渡辺夫妻のご主人が強烈な突っ込みをいなしながらやっとの思いで船内に取り込んだのが後検量4kgのカンパチだった。ハリス3号では慎重にヤリトリしない限りキャッチすることはできない。軟調ロングロッドを駆使しつつ、タモに収まったカンパチは目測では軽く5kg級かと思うほど。

 

私の最初の獲物は午前8時10分前。竿先がモゾモゾッときた後にゴンゴンと突っ込み、青物らしき強引が手に伝わってきた。水深が40m前後と浅かったが、電動リールのスイッチをオンにして巻いてしまった。途中でグイングインと強く引っ張られて、ヒヤっとしたが数週間前に65cmのワラサを釣っているので「イナダだろう」と思って無造作にタモのアシストを受けずに素手でゴボウ抜きで船内に取り込んだ。正直、3号ハリスが切れなくて良かったと胸を撫で下ろしたことは言うまでもない。

 

その後も渡辺さんの奥様も負けじと良型のワラサを取り込み、マダイを含めてクーラーBOXは青と赤で満杯に。奥様曰く「今日は滅多にない日になりました。たぶんもう二度とないかも」と満面の笑みがこぼれる。その奥様にタナを聞くと「ハリスが8mなので底から2mでやっていたら掛かりました」と即座に教えて頂き、私も釣り座に戻ってから速攻で仕掛けを回収して、コマセ、付け餌を付け替えて沈めると、数分後にアタリが出た。それも最初はモゾモゾという不自然で違和感のあるアタリが穂先に出たため、ロッドキーパーから竿を手に取り、手巻きでリールを2回転ほど巻くと、グングンと生体反応が出て、コイツは本命か、と思われた。時々マダイ特有の首を振る強引が竿先に出るが、ドラグが滑るほどではなかった。

 

それでも久しぶりのマダイらしき強い引き込みに対応しつつ、電動のスイッチをいれずに手巻きで対応した。何どもリールを巻く手を止められたが、慎重に海面にピンク色の魚体を浮かせると、すでに力尽きた感じで海面に浮いた。針掛かりした口回りを確認すると、上顎の硬い部分に掛かっていたので素手でごぼう抜きにした。宿に帰ってからの検量で1.4kgもあったことがわかった。全長は44cmだった。マダイを狙って釣ったのはおそらく10年以上ぶりだろう。時計の針を見ると午前11時5分を指していた。その1時間ほど前にハリスが道糸に絡む手前マツリをして、ハリスにヨレが生じたため仕掛けを交換していた。ハリス3号は同じだが、長さが6mと短くなっていた。実は8m仕様の仕掛けがなかっただけのこと。タナは前述通りの底からハリス分+2mで掛けた。

 

大ドモで釣っていた安田さんに話を聞くと「タナは底から3mでやってます。ハリスは3号8mです」と教えてくれた。安田さんはつね丸では常連で、大物を過去に釣り上げていて、マダイ釣りは約15年近くのキャリアがあるという。案の定、マダイ3匹を釣り上げて当日の竿頭に輝いた。

 

久しぶりのマダイを持ち帰り、翌日に捌いて柵取り。冷蔵庫のチルド室で1日寝かせて食べたが、絶品だった。だが、旨味成分が出るのはその先。4日後の11月7日に食べた刺し身が最も甘みが放出していて、噛むほどに上品な旨味を感じたのはビックリ。マダイ釣りの人気が衰えないのが良く分かった気がする。

 

料理の点でひとつ付け加えると、アラ煮も最高の味を堪能できた。イナダやワラサと違って青物系でないため一晩チルド室で置いたアラ煮でも旨味がギッチリと詰まっていて、脂身も強く感じないで2日間は食べられた。マダイの最も美味しいサイズというのが1〜2kg弱という話は間違いなかったようだ。
 




久里浜港ムツ六釣船店 ワラサ釣り

 

ワラサが好調に釣れ始めたのは10月上旬にに入ってからだが、例年比べると2ケ月ほど遅れてブレイクした感じだ。有名な剣崎沖を筆頭に久里浜沖でも数釣れ始め、竿頭で10本以上も珍しくない。スソでも3本は釣れている情報が連日のようにネットに流れ始めた。こうなるとどうしても狙わずにいられない。ギッチリ締め込んだ電動リールのドラグをズリ、ズリと引き出す刺激的で豪快な引き込みを一度味わうと、避けては通れない道のようだ。どこか麻薬的な常習性が持つ、不思議な魅力がある魚である。

 

そんなネット情報を総合的に判断して、船宿を決めるのだが、週末だけは避けた方が良い。混雑するだけでなく初心者を誘って数人のグループで乗り込むケースが多くなるからだ。混雑すれば確実に仕掛けのオマツリが多発して、捕れる魚も取り込めなくなることが多いのだ。確かに4kg近い青物が右往左往して走り回るのだからたぶん乗船客が少なくてもオマツリでバレるのは避けられない。ならば平日に釣行すれば少しでもそのリスクは低くなるだろう。

 

そう考えて電話予約を入れたのは久里浜港のムツ六釣船店。出掛けたのは最高気温が23度になるという10月22日月曜日。北風弱風の凪ぎ予報。出船は午前7時。私は6時10分に受け付けを済ませたが、すでに9割近くの釣り人は支度に余念がない。予想通り2艘出しに。私は左舷胴の間でちょうど中央に釣り座を構えることができた。

 

定刻より少しだけ早く港を離れて港内で出航時間まで待機する。時計の針が7時になったと同時に一斉にポイントに向けて走り出した。途中船長は「すぐポイントに着くからコマセを入れて準備して下さい」とアナウンス。すると10分でポイントに着いてから速攻で「ハイ、どうぞ。タナは31m」という。5mほど下まで落としてから2回に分けてオキアミコマセを撒いて指示ダナでアタリを待つ。すると、周囲では早くも竿が満月に曲がっている人が数人。凄い突っ込みは間違いなくワラサだ。タモ入れは隣同士で声を掛け合って取り込むのがこの釣りの常識となっている。魚体が海面近くで回遊するが、頭からタモ入れするのが確実に取り込むこと。尻尾から追い掛けて入れようとすると逃げ惑う最後のパワーでバレることもあるので要注意である。

 

私の1投目は両隣とのオマツリで仕掛けを交換するはめに。3投目では、強引な引き味は数秒で終わった。なんと不測の事態=道糸切れで80号ビシも天秤も仕掛けも海の藻屑になってしまったのだ。前日にキズの入ったPEラインを約3mはカットして臨んだのだが、1投目のオマツリで道糸が擦れて傷が入っていたのだろう。このロスタイムは辛いものがある。予備のビシと天秤を準備していたので事なきを得たが、カツオ&キメジ釣り同様に予備のビシと天秤は最低でも2セットは持参したい。

 

その後は指示ダナが32mに落ちたりしたが、釣る人は釣っている。少し焦り始めたが2分以内の手返しを繰り返していると、8時10分頃に私の竿にもあの強烈な突っ込みが訪れた。大きく竿を煽ってからすぐに電動リールのスイッチを入れフルスピードで巻き始めたが、モーター音がウイン、ウインと唸っているのだが、スプールな糸が巻かれない状態が続き、手巻きでのアシストを加えてとにかく走らせないように腕力で持ちこたえた。なんとか右隣の小柳さん(横浜市)にタモ入れをして頂き、取り込むことができた。全長65cmの標準サイズのワラサだが、ボウズを逃れてひと安心。ビデオ撮影をしてすぐに2匹目を狙って投入を繰り返すのだか、釣るのはいつも右隣の鈴木さん(豊島区)。付け餌を見るとなんとイカの切り身を使っているのだ。良く話しを聞くと「ワラサ釣りの付け餌は毎年イカの切り身を使っています。実は紫外線発光の液体に漬けると海中でモワっと怪しく光るようですよ」と嬉しそうに少し口元が緩む。東京の入谷にある有名な某A釣具店の店員さんから薦められたその液体に浸けて釣っているという。

 

試しに、鈴木さんから進呈して頂いたイカ切り身で釣ってみたのだが、残念ながらオマツリで3投で脱落してしまった。だが、そのいかの切り身で最後にドラマが待ち受けているとはその時は気付かなかった。

 

9時を過ぎるとモーニングサービスの時間は終了といった感じでアタリは遠い。付け餌もそのまま戻ってくる。たぶん、餌盗りはいないのだろう。4kg級のワラサが回遊していたら餌盗り魚も近くを泳いでいられないはずだ。

 

食い渋り時間になるとまず仕掛けを変更すること。ハリス号数を8号から6号に落として食い気を誘うのが得策だ。できれば新品のハリスを使うことも大切である。ヨレがあったりキンクしたものは避けよう。鈴木さんも案の定、6号6mに仕掛けを変更していた。前述のイカはスルメイカ。サイズは横3cm、縦4cmほど。細長い短冊とは少し違う。鈴木さんはその後もポツポツと良型ワラサを釣り上げて合計8本に。2艘出しの当日のトップはなんと17本だったとか。驚きである。

 

そして、最後の流しが訪れた。またまた鈴木さんからイカの切り身を頂いて付けてみた。指示ダナは43mに変わっていた。するとグググクイッと突っ込みがきて強い引き込みだが、どうやらイナダクラスかなっと思い、ゆっくりと手巻きで引き味を楽しみつつ、慎重にヤリトリした。理由は仕掛けをハリス5号6mに変更していたからだ。もし本命ワラサなら間違いなく切られていただろう。数分後にミヨシ方向に浮いたのはなんとマダイだった。全長50cmジャストの良型だ。周囲では大半の人が竿を片付けて帰り支度をしている中、最後に幸運の女神が輝いてくれた。その恩恵は鈴木さんから頂いたスルメイカの切り身に尽きるだろう。有り難うございました。

 

さらに、鈴木さんから「クーラーBOXに入らないので1本もって帰って下さい」とお裾分けまでもらってしまった。重ね重ね、感謝です。

 




片瀬漁港萬司郎丸 カツオ&キメジ釣り

 

台風25号が北海道オホーツク方面へ抜けていく予報を確認した10月7日、翌日8日には相模湾は凪ぎ模様になることを確認して、早速釣割の「前日割」をチェックすると地元片瀬漁港の萬司郎丸が7名をカツオ&キメジ釣りに申請していて、飛びついてネット予約を申し込んだ。8日は体育の日、3連休の最終日。混雑必至は覚悟の上だったが、9月下旬からカツオの釣果が爆釣状態になっていたため、悪くても2本程度は釣れるだろうと考えた。数年間、使っていなかった長大なクーラーBOXを掃除して、持ち込んだ。

 

午前6時に出船で1時間前に受け付けを済ますと、既に半分以上の席が埋まっていた。左舷の胴の間からややトモ寄りの釣り座を確保。両隣に挨拶をして支度に取りかかる。定刻に港を離れた1号船は城ヶ島方面へ走る。途中、2回ほどエンジンがスローになったが、再び速度を上げて群れを追い掛けて、とうとう1時間30分掛けて着いたのがなんと館山沖。洲崎周辺だった。ソナーでカツオの遊泳方向をキャッチして先回りして仕掛けの投入をするのが一般的。最初の投入は午前7時30分を回っていた。船長は「20〜30m」の指示ダナをアナウンスする。速攻で仕掛けを投入してハリス分3m深く沈めて20mでアタリを待つ。すると、私の竿にガガガっという強烈な突っ込みがあって、大きく竿を煽って電動リールをフルスピードで巻き上げる。水深は浅いが右往左往するカツオの走りに負けずにハリスを手繰り寄せる。右隣の五明さん(横浜市)がタモで掬ってくれて運良く1投目で2kg級をキャッチできた。

 

仕掛けはフロロハリス16号3mの市販仕掛け。針はヒラマサ14号。付け餌はオキアミの1匹掛け。いつもの付け方とは違い、Uの字になる丸掛けで装餌。タックルは大型電動リールに道糸PE8号800m巻いたポラリス1000iVを美咲製のビシアジ竿にセット。100〜200号負荷の6対4調子だから穂先はやや柔軟タイプ。それでもオモリ負荷を考えれば問題ないはず。硬いビシアジ竿よりアタリを弾くことがないから掛かりは悪くないだろうと考えたからだ。今回初めての組み合わせだ。

 

さて、実釣に戻ろう。2投目は空振りだったが、3投目でまた豪快なヤリトリで1.5kg級を再度五明さんにタモ取りしてもらった。有り難うございました。周囲でもアタリは頻発するが、隣同士の道糸とクロスしてオマツリすることが多く、バレてしまうことが多いようだ。それでもカツオの硬い上顎近くにガッチリと掛かっていると多少のオマツリなら上がってくる。最後のタモ入れに失敗しない限りは取り込めるはず。また、巻き上げパワーのある電動リールが必携といえる。

 

ところが、アタリが来てから合わせると口の横=カンヌキにかかってしまうと、針穴が広がり、海面近くでバレることが多い。私はまずアタリが出たら速攻で大きく竿を煽って掛ける。その後も2度、3度と追い合わせをして針掛かりを確認してから一気に電動リールのフルスピードで巻き上げることにしている。少しでも早くカツオの顔を海面に出して、左右上下に走らせない工夫をした。手巻きの釣り人もいたが、どうしてもカツオのパワーとスピードに負けてしまい、巻き上げの時間がかかってしまう。こうなるとハリスを手繰る前に、硬く締めてあるドラグが滑り、道糸が出てしまう。オマツリする条件が整ってしまうのだ。道糸のクロスだけなら良いのだが、両隣の釣り人のハリスが絡むとバレるケースは多い。

 

確かに縦横に走りまくるカツオをタモに導くには強引にハリスを手繰るしかない。その時に両手の数本に指サックをしていても違う指に掛かると怪我をすることもあり、できるだけ指が露出しないフィッシンググローブを装着しておきたい。船内でカツオを素手で掴むのも要注意。尻尾を掴もうとしても想像以上の暴れ方でなかなか掴めない。バケツの中に頭から突っ込みエラを切って血抜きをすれば3分以内でほぼ絶命するはず。それからクーラーBOXに収納すること。

 

船長はバラしが多いためか、イライラの頂点に達し「アタったら声出してよ。隣同士でタモ入れを手伝ってよ。ホラ、食ったら巻いて巻いて、遅いよ巻くのが」と怒号と罵声が飛び交う。カツオの群れは居る。そして食いも悪くない。だが、船内に取り込めないもどかしさに腹が立つのだろう。カツオ釣りは引きを楽しむような余裕のある釣りではないと覚悟した方が良い。船内にカツオを取り込めたら後から「釣った感」を満喫する釣りである。カツオとの引っ張りっこが醍醐味と思った方が良いだろう。

 

結局、午後1時30分に沖揚がり。通常、午前6時に出船なら午後1時には納竿のはず。船長はサービス残業をしてくれたということだろう。下船後、女将さんに話を聞くと「ウチは時間は関係の。釣れていなければ時間は延長になるし、釣れていれば早上がりの日もありますから」と心強い言葉に嬉しくなった。1号船の当日の竿頭は7本、最低でも1本。つまり、ボウズ無しの好釣果だったということだ。私は途中昼頃に竿を仕舞ったが、それでも全長59cmを筆頭に4匹を釣ることができた。10月のカツオは脂が乗り、刺し身、タタキ、腹身の塩焼きも旨かった。

10月一杯はカツオ&キメジは釣れ続くだろうと船宿側では予想しているという。速攻で出掛けてみたらどうだろう。完全予約制。貸し道具も完備されている。

 




鴨居大室港五郎丸 午前タチウオ釣り

 

9月17日は3連休の最終日。9月は度重なる台風の影響と仕事の都合が悪く、なかなか釣りに行かれなかった。とはいえ、17日は天候が良く海も凪ぎ模様のためか釣り客が集中する結果に。この時期、釣果が安定傾向にあったタチウオを狙って鴨居大室港の五郎丸の午前船に乗り込んだ。出船が午前7時20分だというのに午前6時過ぎにはいつもの駐車場が混雑必至に。辛うじて港前の駐車場に止められた。案の定、タチウオ船は2艘出しの大盛況。

 

五郎丸の午前船は実釣時間が他の午前船に比べて少しだけ長いのが魅力だ。午後船が午後12時30分に港を出る宿の場合、午前船の沖揚がりは午前11時頃になるのが一般的。その点、五郎丸は午後1時が午後船の出発のため、午前船は午前11時30分頃まで釣りが楽しめる。それでも、料金は他の午前船と同じ6000円。五郎丸はHP割引で500円引きとなるため、実質5500円。もちろん氷付きである。気難しいタチウオが食い渋らなければ数はそこそこ釣れるだろうと高をくくったのが失敗のもと。活性の高い時間はそう長くは続かなかったからだ。

 

港を離れたのはほぼ定刻通り。航程約20分で観音崎付近で釣り開始となった。水深は60〜70m前後。船長の指示ダナは「そこから5m上まで誘って下さい」で仕掛けを投入。オモリはPE2号で60〜80号だが、右舷だけで8人の乗船だからオマツリを避ける意味でも80号を選択。仕掛けはハリス8号の2.5m1本針。針は2/0タイプ。小さい1/0タイプでは針を飲まれてハリス切れのバラシにつながるから今の時期は2/0が有効である。中には全長60cm弱の短いのも混じるが、メーターオーバーが掛かった時に悔しい思いをしないためにも針は大きめが理想。

 

さて、最初の流しでは1回アタリがあったが、掛けられなかった。誘い上げてきた水深50m前後でググっと餌を押え込んだアタリが出た。低活性という印象はなかったが、相変わらず難しい釣りモノであることを実感。2回目の流しではシッカリと掛けられる強引な突っ込みがあり、標準の75cmサイズを無事抜き上げた。水深が65m前後の場合、底上げ15mを誘い上げるのだが
タチウオは餌のサバ短冊を追い掛けてくるため、20m上まで誘った方が良い。シャクリ方は竿を45度下に向けて40cm幅でビシっと勢い良く上へ誘い上げて、一瞬止める。リールを40cm巻き上げつつ竿先を45度下へ下げる。次のシャクリが軽い掛け合わせという印象で上へ上へと誘い続けるのだ。

 

ただし、1回目の軽い押え込みのアタリで掛けようとするとほぼ間違いなくスッポ抜けてしまうことが多い。上記のシャクリ幅とスピードで2回目か3回目のググっ強く押え込む感覚の時に竿を大きく煽って掛け合わせる。これが上手く行くとガガガと大きく竿が曲がり強烈な突っ込みを体感できる。その瞬間がタチウオ釣りの最大の醍醐味といっていいだろう。

 

注意したいのが餌付け。同宿のサバは全長10cmとやや長いため、2回ほど縫い指して装餌すると、少し垂らしが長くなってしまう。その垂らしの部分だけを齧って逃げ去る個体もある。縫い指しを1回だけにして垂らし部分をハサミで切っておくという手もあるが、これは活性の高い時間には有効だが、食い渋りの時間帯は逆効果。その場合は、逆にチョン掛けで漂わせる方が効果的なことが多い。個体差もあるので絶対ではない。ここが難しい。誘い方による食い気の違いもあるという。

 

左隣の川辺女史(相模原市)はどちらかというと大きくゆっくりと誘いを入れてジックリと餌を食わせる釣り方のようだ。それでも沖揚がりまでに10を釣り上げていた。話を聞くと「タチウオ釣りは今日が2回目です」というから驚きである。私のタチウオ初挑戦の時は確か1本か2本だったと記憶している。餌付けはほぼチョン掛けといった感じだった。

 

右隣は和田宗大君(小学3年生)が祖父と一緒に来ていた。最初におじいちゃんが釣り方を教えると、宗大君は一生懸命竿を大きくシャクってリールを巻きつつアタリを待っている。それを見守る祖父の姿が微笑ましかった。敬老の日に相応しい光景を目にすることができた。その右隣に父親が座っていたことはすぐに分かった。親子3世代に渡って釣り好きというのは傍で見ていても嬉しいものだ。

 

午前11時30分に沖揚がり。結局、私はいつもの通りの一桁、7本で終了。途中、メーターオーバーと思しき良型を抜きあげの瞬間にバラしてから釣れなくなった感じで反省しきり。掛かりどころが悪いとバレるのは仕方ない。最長サイズは90cmあった。

だが、反省材料は他にもあった。自分の仕掛けが道糸のPEラインに絡み付くという初歩的なトラブルがロスタイムに。さらにタチウオに切られた他の釣り客のPEラインが仕掛けに絡むという不慮のトラブルにも見舞われた。その修復時間のロスは痛かった。まぁ、これも釣りの内、と諦めるしかない。ハリス3m弱1本針でも絡む時には絡むと肝に銘じておこう。

 




伊東海岸はるひら丸 ボートサビキ五目釣り

 

今年の8月はとにかく台風の発生が例年になく数多く、波風に影響をモロに受けるボート釣りにとって苦難の年となっていた。猛暑を通り越して酷暑といっていい日が続いていた8月下旬にやっと一筋の光明が射した。それが8月28日の火曜日だった。前日の天気予報と風向きなどを調べて待ちに待ったボート釣り日和が訪れたのだ。絶品のカイワリの刺し身を食べたくて電話予約を入れたのは紛うことなき伊東海岸。1日2000円の貸しボート料金は伊東でも破格値である。「はるひら丸」に電話を入れると女将さんが「海岸に海の家があるので声を掛けて下さい」とのこと。予定よりも早く午前7時10分に無料駐車場に停めて、海の家に行くとまだ開店前で、誰もいない。

 

そこで店鋪に行くと若旦那が対応してくれてボートを出せることに。ただし、ここではボートの上げ下ろしは借り主も手伝うのが常識。結局漕ぎ出したのは午前8時10分前。当日の天候は北東の微風で風速は1〜2mのベタ凪。昼頃から南寄りの風に変わり、少し強くなる予報だったが、結局午後3時の着岸までほとんど凪ぎが続いてくれた。参考までに水深25m下の水温は25度であった。

 

狙いは伊東海岸での一級ポイントである「カメヤホテル前」。水深25〜30m前後の平根で点在する場所だ。そのため、事前にアンカーロープは45〜50mは欲しいことを電話で告げておいたが、結局当日若旦那が対応してくれた。はるひら丸のアンカーは4本スポークの軽いモノ。根廻りに掛かってしまっても反対側に漕ぎ戻れば外れるはず。起伏のある岩礁帯ではないからだ。

 

漕ぎ出してポイントに到着したのは約10分後。凪の海で筆者一人だけのため進行速度は速い。山立てはこうだ。カメヤホテルの右側にあるホテルパウエルの建物の左側に赤い看板に白地で「靴」の文字が見える。その文字が半分か3分の1程度隠れる位置が右手の山立て。左側は伊東漁港の白い灯台と漁協白い建物をほぼ重ねる。この時に漁協の建物の奥の山の中腹ににある小さい赤い屋根をほぼ右手に重ねるのがベスト。そうすると水深は26m前後の位置に来るはず。とはいえ、当日の風向きや潮流を考慮してアンカーを投入しないとズレることが多い。当日は運良く風は弱く、潮も緩いため最初の投入で運良くイイ感じにボートが安定してくれた。

 

速攻でサバ皮のサビキ仕掛けを投入すると、ものの5分で竿先がグイングインと海面に突っ込み、「コレはデカいカイワリか」とほくそ笑んだが、すぐに穂先がフワッと戻るサバ特有の下品なアタリに変わり、海面で横走りする魚体でガックリ。底上げ2mでアタリを待ったのだが、2投目からは1m上げて待ってもサバの猛攻に遭うことに。注意したいのは針数の多いサビキ仕掛けを不用意に取り込むと針が指に刺さり、大ケガをするということ。タモ網で取り込むと針が網目に刺さり、手返しが悪くなる。それでも指に針が刺さることを考えればタモで掬うことは忘れてはならない。全長30cmオーバーのゴマサバでも海面近くでは右に左に走りまくるので取り込みは要注意である。

 

コマセは冷凍アミコマセ1kg。これに集魚剤「波止の鬼 アジの巻き」を半袋混ぜた。すると冷凍コマセが融けても水分が出ずにまとまりが良い。コマセカゴに入れやすく汁がないの手返しが早くなる。このメリットは大きい。だが、掛かってくるのはサバばかり。タナを海底から1mで待っていても掛かるのはサバだけ。1匹だけ小さなマルアジが掛かったが、本命カイワリからのアタリはない。そこでもう1本のロッドにはテンビンを使ったビシ仕掛けをセット。緑色のスキン巻きが2本、先針が空針にオミアミを刺して投入するのだが、これもサバ攻撃の被害に遭うことに。海面下2m前後で左右に走るためビシ仕掛けの道糸に絡むことがあり、これは困ったことに。仕掛けとPEラインの絡みはロスタイムが大きく、2本のロッドの稼働率が低下することを考えて、サバの活性の高い時間は1本竿で対応していた。

 

もちろん、アジやカイワリがかかってくれば無理をしても2本竿で釣っていただろうが、サバばかりなら1本で充分と考えたからだ。後で分かったのだがサバの中にはゴマサバばかりでなく、マサバも数匹混じっていた。掛かったサバも良型だけは血抜きをして3分以内に氷漬けのクーラーBOXに仕舞っていたがゴマサバばかりと思っていた。ただ夏が旬のゴマサバも全長が40cm近くなれば脂が乗って旨い。だが、大半が32cm前後と中途半端なサイズで困ってしまった。結局、針を外す時に握って魚体が太いモノだけをセレクトして他はリリースした。

 

当日の潮は中潮の初日。午後12時8分に干潮となる予定だったが、同時に風も南寄りの微風に変わりボートの向きが変わりアンカロープが弛んできたのでポイントを移動してアンカーを入れ替えた。ポイントは少し変わり水深29m前後に。これで本命カイワリがきてくれれば、期待したが、終盤近くになってビシ仕掛けのオキアミに26cmのイトヨリが掛かって、「今日は諦めよう」と竿を畳んだ。情熱は常には報われない。どこかで聞いた釣具メーカーのTVCMではないが、コマセがなくなる最後までサビキとビシで粘ったが、カイワリからの魚信はなかった。途中で他の釣りモノに変更しようかと頭を過ったが、浮気をすれば後悔するだけ、と心を鬼にしてアノ強引を信じて待った。だが、結局午後2時30分過ぎに漕ぎ戻ることに。

 

持ち帰ったサバの中に2匹だけマサバがいた。ただ脂の乗りはゴマサバに分があったようだ。塩を多めに振って翌日タルタルソースを掛けて2日間わたって食べ続けた。イトヨリは昆布締めに。マルアジは刺し身で食べた。どれも酒のツマミとしては絶品であったことを付け加えて筆を置こう。

 





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